HitchinのPrym多様体被覆空間の吉田朋好氏によるパラメター表示に関するS.K.Hansenとの共著論文がActa Mathematica Vietnamicaに受理された。 A.J.Krickerとの共同研究において、2面体群を被覆変換群とする分岐被覆空間の手術表示が得られた。その成果についてHeidelberg大学における研究集会で講演し、この分野の大家であるRanicki氏やCappell氏などからアドバイスをもらい、今後の研究の方向性がある程度定まった。手術表示によって得られた多項式とtwisted Alexander多項式との関係がある程度明らかになった。 色つき結び目の手術同値類が構成的に決まると、それと関連している分岐被覆空間の手術表示が定まる。メタアーベル群により彩色された結び目の手術同値類の数の上限が構成的に得られた。4次交代群により彩色された結び目の手術同値類の数が定まり、4次交代群を被覆変換群とする分岐被覆空間の手術表示が得られた。平成21年度にその2つの結果についてまとめる予定である。韓国の研究集会において、その2つの結果とKrickerとの共同研究の結果について講演した。
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