平成20年度の研究では、金属としてAgを選択し、液相還元により微粒子を合成した。合成条件を適切に制御することで球状だけでなく、プリズム状、ロッド状など異方性のある粒子の作製に成功した。得られた粒子をポリマーマトリックスに分散することで試料を作製した。X線回折測定により金属が酸化されること無く作製されていることを確認する。 ランダムレーザーの実験のための系を構築した。試料ホルダーに1軸自動ステージをつけ、励起されるスポットを移動できるようにした。 作製した試料に対しランダムレーザー測定をおこなった。従来報告されている密度より充分低い散乱体密度の系に置いて明確なランダムレーザー発振が確認され、ランダムレーザーにおける金属散乱体の誘電体散乱体に対する優位性が明らかになった。 上記の結果を投稿論文2報、国際学会発表1報にまとめた。 以上より、今年度は当初の目標どおりの結果を得ることができた。
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