研究課題
今年度では、Ti-Nb合金と重点において、歪ガラスの可能性を検討する。また、strain glassの減衰への応用および緩和関数の定量的な評価も行った。以下の成果を得られた。a)Ti-Nb合金の歪ガラス相転移を世界初めて発見した。Ti-Nb合金は従来マルテンサイト変態しか知られていなかった。我々はNb濃度の高い組成領域においてDMAなど実験手法を用いて歪ガラスの存在を確認できた。b)Ti-Ni strain glassにおける外場依存する減衰効果を見出した.減衰効果は従来材料の固有効果として知られている。Ti-Ni strain glassにおいて外部応力で減衰効果を大幅に変えることを発見し、この効果を利用するスマートな減衰機能材料を創出することが期待される。c)strain glassに緩和関数を世界初めて実験で決定した。Strain glassは時間依存性を持っているが、定量的な評価はこれまで無かった。我々は世界初めてTi-Niの緩和関数を定量的に決定し、今後strain glassの理論との比較によって、strain glassそう転移の起源を明らかにすることが期待される。
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Philosophical Magazine 90
ページ: 141-157
MRS Bulletin 34
ページ: 838-846