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2009 年度 実績報告書

アサリの餌料選択性と消化過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08F08622
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

日向野 純也  独立行政法人水産総合研究センター, 養殖研究所, チーム長 (80372019)

研究分担者 KALLA Alok  独立行政法人水産総合研究センター, 養殖研究所, 外国人特別研究員
キーワードアサリ / 餌料藻類 / 内視鏡 / 炭水化物 / 消化盲嚢 / Pavlova lutheri
研究概要

4種の藻類(1)Pavlova lutheri,(2)P.sp.,(3)Chaetoceros. neogracile,(4)C.tenuissimusを用いたアサリの飼育実験を実施した。アサリは小型群(殻長約6mm)および大型群(殻長約30mm)を底質を入れない飼育容器に収容し,水温15℃,塩分32~34psuの濾過海水を掛け流し,5万cells/mlの濃度になるよう1日に2~4回給餌して60日間飼育した。小型群では各種餌料間で殻長に大きな差が見られ,貝殻の成長では(2)>(1)>(3)>(4)の順となり,(4)では成長がほとんどゼロであった。炭水化物含量は(4)(3)>(1)(2)であり,逆の傾向を示した。大型群では貝殻成長はどれも見られなかったが,肥満度は(1)>(3)>(2)>(4),炭水化物含量は(2)>(3)>(1)(4)と全く異なる傾向を示した。これらは藻類の栄養成分とアサリのサイズによる消化吸収能力の差を表すものと考えられ,今後これらについてさらに解析する予定である。また,P.lutheriを5万cells/mlで5日間飼育したアサリ稚貝(殻長5mm)とこの間絶食させた個体の組織切片を作成,消化器官を観察した。給餌個体では消化盲嚢内の上皮細胞が肥厚していることにより内腔は著しく狭くなっていたのに対し,絶食個体では空隙が大きくなっていた。給餌個体においても内腔や上皮細胞に餌料由来の粒子等は確認できなかった。今後,植物色素の分布を確認できるような観察法を試みる必要がある。なお,給餌個体では飼育開始3日後より消化酵素セルビオシダーゼ活性が絶食個体より高くなることが確認された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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