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2008 年度 実績報告書

磁性ナノ粒子材料の作製とその形態制御

研究課題

研究課題/領域番号 08F08734
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

川口 建二  独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員

研究分担者 SWIATKOWSKA-WARKOCKA Zaneta Elzbieta  独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 外国人特別研究員
キーワード液相レーザー照射法 / ナノ粒子 / マグネタイト / 磁性
研究概要

本研究では、医療応用などへの利用が期待される磁性ナノ粒子に関して、液相レーザー照射法という新規なプロセスを用いて、ナノ粒子の複合粒子化や粒径制御を試みる。磁性材料としては、生体内への利用が法的に認められている、ほぼ唯一の磁性体であるマグネタイトを対象とした。マグネタイトナノ粒子は、通常の溶液反応による化学合成が可能だが、生成粒子径は数nm程度に限られている。医療応用などで求められている数十nm径を得る目的で、種々の粒子成長プロセスが検討されているが未だ確立されてはいない。そこで、我々は、最もポピュラーな共沈法で得られた数nm径のマグネタイトナノ粒子溶液にNd:YAGレーザーを照射し、溶液中でナノ粒子を互いに融解結合して粒成長させるプロセスの開発を試みる。本年度は、共沈法で得られたマグネタイトナノ粒子溶液を、約10^<-5>モル濃度に調整し、可視光のNd:YAGレーザーの2倍波、50mJ/pulse、1.5W、60分照射を水及びエタノール溶媒中で試みたところ、共に褐色だった原料溶液の色が希薄化し、走査電子顕微鏡観察によって100nm〜1μm径にまで粗大化した粒子の生成が認められた。現在のところ、エタノール溶媒中の方が粗大粒子生成の効率が高いように思われるが、詳細は検討中である。また、レーザー照射による効果をX線回折法で調べたところ、マグネタイト由来の回折ピークが消失し、他の明瞭な回折ピークも認められなかった。電子顕微鏡付属の蛍光X線分析からは、粗大粒子の主な構成元素が鉄であることは確認されており、粗大粒子が融解過程で部分的に酸素と解離して非晶質に構造変化させている可能性が考えられる。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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