研究課題/領域番号 |
08F08745
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 晋司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授
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研究分担者 |
CHUNG Haeng-ja Sachiko 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | 文化人類学 / 人の移動 / ジェンダー / コリアン / 感情労働 |
研究概要 |
本研究課題に関し、Haeng-ja Chungは、平成20年7月1日着任以来、東京大学における文献研究、研究会出席などの日常的な研究活動に加えて、大阪と愛知においてフォローアップ調査を行い、福岡、沖縄、東京において新たなフィールド調査を開始した。同時にメディア分析、文献発掘、日本の研究者との交流を通じてコリアンホステスをとりまく環境の変化に関する調査を行った。さらに、問題関心が重なる日本国内の研究者とコンタクトをとり、より議論を深めるため共同研究会を立ち上げた。 こうした調査研究の成果は、米国カリフォルニア大学バークレー校で行われた東アジアの移民に関する国際会議("Wind over Water:An Anthropology of Migratioh from an East Asian Setting"11月17-18日)、およびそれに続くサンフランシスコでの第107回アメリカ人類学会年次大会(11月19-23日)、さらに立命館アジア太平洋大学でのコンファレンス("The Asia Pacific and the Emerging World System"12月13-14日)において、総括者の山下晋司とともに、発表した。 研究代表者である山下は、本研究を広くグローバル化に伴う人の移動、とくにアジア地域のトランスナショナリティ(越境)に関する文化人類学的研究のなかで位置づけ、今後の日本における移民受け入れ政策や多文化共生社会の構築に向けて総括し、本研究をも踏まえて、著書を刊行した。 Chungが研究成果を本として出版するという目標に関しては、当初の計画書で申請した通り、トータルで2年という期間が必要であり、研究期間を延長し、平成21年度末に英文の原稿をハーバード大学東アジアセンターに提出することになっている。また日本語版については、東京の凱風社が出版に興味を示している。
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