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2010 年度 実績報告書

PD-1/PD-L1経路を利用した臓器特異的GVHD予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08J00335
研究機関九州大学

研究代表者

橋本 大吾  九州大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(PD)

キーワード移植片対宿主病 / 移植片対白血病効果 / PD-L1 / 樹状細胞 / PD-1 / マクロファージ
研究概要

PD-L1をLangerin promoter下に導入し皮膚Langerhans細胞に特異的にPD-L1を高発現させ、皮膚に特異的な免疫抑制を達成しようと考えた。しかしLangerin陽性細胞は脾臓、リンパ節、肝臓、肺などを含めた多臓器に発現し、これらの細胞にPD-L1を高発現させると広範で持続的な免疫不全を招くおそれがあることがわかった。そこでもともとPD-L1を高発現する細胞を利用して移植片対宿主病(GVHD)予防を達成することを考えた。PD-L1は抗原提示細胞および炎症環境下における非血液細胞を中心に発現していることが知られていたが、これらの細胞の中でもマクロファージ、CD11b陽性樹状細胞。Gr1^<low> MonocyteのPD-L1発現はCD8陽性樹状細胞、B細胞、Gr1^<high> Monocyteに比較して高いことがわかった。PD-L1を高発現するGr1^<low> MonocyteやマクロファージはT細胞の活性化・増殖を抑制しGVHDの発症を抑制していることがわかった。FAS依存性アポトーシスをM-CSFR陽性細胞に誘導できるマウス(MaFIA)を利用してレシピエントからこれらの細胞を除去するとGVHDが増悪した。逆に純化したGr1^<low> Monocyteを輸注することによってGVHD予防が強化された。一方PD-L1の発現が低いGr1^<high> MonOcyteを輸注してもGVHDの重症度は変わらなかった。またM-CSFを移植前に投与することによってレシピエントのマクロファージおよびMonocyteを増殖させることができ、GVHDが抑制されることがわかった。臓器別の免疫抑制という目標は臓器別にこのような細胞の増殖を誘導する、もしくはこれらの細胞を局所的に輸注することによって達成しうると考えられる。

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公開日: 2012-07-19  

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