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2008 年度 実績報告書

高エネルギー電子によるレーザー核融合爆縮コアプラズマ電磁場診断

研究課題

研究課題/領域番号 08J00602
研究機関大阪大学

研究代表者

中新 信彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードレーザー加速 / レーザー核融合 / 電磁場診断 / 高エネルギー電子 / レーザーと物質の相互作用
研究概要

(1)過去の実験およびシミュレーション結果から爆縮コアプラズマの電磁場(特に磁場)と密度を仮定し、この爆縮コアにレーザーと物質の相互作用によってできる高エネルギー電子を照射した際に,磁場によってどの程度曲げられるかを運動方程式から、また高密度物質中(固体と仮定)でどの程度散乱されるかをモンテカルロシミュレーションを用いて計算した。その結果、磁場の強度とスケールの積が非常に大きい場合は密度による散乱の影響を無視でき、磁場の影響だけを見ることができることがわかった。しかし、磁場が小さい場合はこの散乱の影響を無視することができない。そこで密度分布はX線等の別の粒子を用いて計測し、得られた密度分布を持つ物質中に電子を照射したときの散乱の影響をモンテカルロシミュレーションによって予想し、実験で得られた電子の分布と比較することで磁場の大きさを計測することを考えた。この内容を核融合エネルギー連合講演会で発表した。
(2)基礎実験としてレーザーと物質の相互作用で発生する高エネルギー電子の固体中での散乱実験を行った。高強度レーザーを50ミクロンの銅平板に照射し高エネルギー粒子を生成し、これを直径1ミリの鉄の球に照射し、その後方で散乱した電子の像をIPスタック(イメージングプレートとフィルターを交互に並べたもの)で計測した。実験で得られたIPスタック上での電子の分布はモンテカルロシミュレーションによってよく再現されており、レーザーと物質の相互作用によって発生する高エネルギー電子の散乱の予想にモンテカルロシミュレーションが有効であることがわかった。
(3)高強度レーザーを用いたレーザー航跡場加速による高エネルギー電子の発生、高エネルギー電子の検出器であるイメージングプレートの1GeV領域の電子に対する感度の較正についての論文を発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Spectrum modulation of relativistic electrons by laser wakefield2008

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiko Nakanii, et al.
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters 93

      ページ: 081501(1-3)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Absolute calibration of imaging plate for 1 GeV electrons2008

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiko Nakanii, et al.
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments 79

      ページ: 066102(1-3)

    • 査読あり
  • [学会発表] レーザー加速高エネルギー電子による高密度プラズマ診断の可能性2008

    • 著者名/発表者名
      中新信彦
    • 学会等名
      第7回核融合エネルギー連合講演会
    • 発表場所
      青森市男女参画プラザ
    • 年月日
      2008-06-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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