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2010 年度 実績報告書

20世紀アメリカ経済学の方法論と思想におけるオーストリー的源泉

研究課題

研究課題/領域番号 08J00784
研究機関北海道大学

研究代表者

吉野 裕介  北海道大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードF.A.ハイエク / オーストリア学派 / 今西錦司 / アメリカ / 経済学方法論 / 経済思想 / 経済思想史 / フリッツ・マハループ
研究概要

本計画における最終年度にあたる本年度は,スタンフォード大学フーバー研究所にて現地調査を中心とした在外研究を行い,当該文庫に納められている人物の貴重文書を発見した。この結果,次のような成果が得られた。1)ハイエク思想のアメリカにおける受容が,1940年代にかれの盟友F.マハループがなした功績がわかる調査を発見し,これを論文作成に活用した。これにより,20世紀アメリカ経済学においてオーストリー的源泉を持つ経済学方法論・経済思想がなした貢献を解明する予備的考察とすることができた。ここでの成果は,2011年11月開催予定の経済学史学会にて「ハイエク『隷属への道』再考-マハループの貢献とアメリカへの影響」として報告し,日本語で論文公開を目指すとともに,英語版を作成し,英語圏の学術雑誌に投稿を予定している。次に,2)ハイエクと同世代の学者たちとの交流を調査し,かれの思想が与えた影響を解明した。その一環として,同時期にかれと同じく進化論的主張を展開した今西錦司とハイエクとの対談を検討し,周辺事情を現地で収集した資料からより明らかにした。この成果は「ダーウィニズムをめぐる論争?-ハイエク・今西対談再考」として『進化経済学の諸潮流』(八木・江頭・服部編,日本経済評論社)に収録された。またこの論文の英語版を,2010年6月にアメリカ・ニューヨーク州シラキュース大学で行われたHistory of Economic Society(アメリカ経済思想史学会)で報告した。本稿は,さらに修正を加え, Yusuke YOSHINO "Evolution, Hayek and Kinji Imanishi" in Hayekian Tradition, VOLUME SIX : THEMATIC ANALYSES, Edited by Robert Leeson, Palgrave Macmillan, 2011.に収録されることが決定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 文明論としてのハイエク進化思想 -今西錦司との対談を手がかりに--2011

    • 著者名/発表者名
      吉野裕介
    • 学会等名
      進化経済学会名古屋大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2011-03-21
  • [学会発表] Are Their Evolutionary Theory Darwinian? --Examining dialogue by F.A.Hayek and Kinji Imanishi--2010

    • 著者名/発表者名
      Yusuke YOSHINO
    • 学会等名
      History of Economic Society
    • 発表場所
      Syracuse University, USA
    • 年月日
      2010-06-27
  • [図書] 進化経済学の諸潮流(ダーウィニズムをめぐる論争?-ハイエク・今西錦司対談再考)(八木・服部・江頭編)2011

    • 著者名/発表者名
      吉野裕介
    • 総ページ数
      237-258
    • 出版者
      日本経済評論社
  • [備考] 研究成果公表用個人ホームページ

    • URL

      http://goo.gl/YK2j

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公開日: 2012-07-19  

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