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2008 年度 実績報告書

木材多糖の熱分解による無水糖生成反応に関する量子化学研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J01219
研究機関京都大学

研究代表者

細谷 隆史  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードセルロース / 木材多糖 / レボグルコサン / 無水糖 / 生成機構 / 熱分解 / バイオマス
研究概要

本研究の目的は、木質バイオマスの熱化学変換プロセスにおいて重要な反応の一つである、セルロースの熱分解によるレボグルコサンの生成機構を解明することである。平成20年度は、メチルb-D-グルコシドをセルロースのモデルとして採用し、メチルb-D-グルコシドからのレボグルコサン生成機構を検討した。レボグルコサン生成機構としては、以前よりラジカル機構とイオン機構の二種類が提案されていたが、実験的検討の困難さから、いずれが正しいのか明らかでなかった。本研究では、世界に先駆けて、理論計算を用いたレボグルコサン生成機構の解明に取り組み、イオン機構による反応の進行を明らかにした。なお、本結果は米国化学会のThe Journal of Organic Chemistry誌に投稿中である。次に、実際のセルロースの場合でも、同様の機構で反応が進行することを、セルロース2量体を用いた検討より確認した。さらに、高分子量のセルロース分子からのレボグルコサン生成機構について検討するため、複数の反応部位を有するセルロース6量体からのレボグルコサン反応についても検討した。その結果、中間ユニットが末端ユニットより反応が進行しやすいという、セルロースの熱分解機構を理解する上で重要な知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 電子状態計算によるセルロース熱分解におけるレボグルコサン生成機構の解明2009

    • 著者名/発表者名
      細谷隆史, 中尾嘉秀, 佐藤啓文, 榊茂好
    • 学会等名
      第59回日本木材学会大会
    • 発表場所
      松本大学
    • 年月日
      20090314-20090317
  • [学会発表] セルロースの熱分解による無水糖生成反応の理論的研究2008

    • 著者名/発表者名
      細谷隆史, 中尾嘉秀, 佐藤啓文, 榊茂好
    • 学会等名
      第19回基礎有機化学討論会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      20081003-20081005

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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