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2009 年度 実績報告書

ユビキチンリガーゼFbxw7によるG0期維持機構と幹細胞制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J01581
研究機関九州大学

研究代表者

松本 有樹修  九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC1)

キーワード癌幹細胞 / 癌治療 / 細胞周期 / 慢性骨髄性白血病 / ノックアウトマウス / Fbxw7 / p57
研究概要

近年、癌の発症や進展に関して「癌幹細胞」という概念が提唱され、癌は幹細胞性疾患として考えられるようになってきている。また、白血病幹細胞は造血幹細胞から発生するといわれており、白血病幹細胞と造血幹細胞は性質的に非常に類似している。正常幹細胞の維持に関わる分子が癌幹細胞の維持にも関わっていると考えられ、癌幹細胞においてこれらの分子の機能を抑えることが癌治療において役立つものと考えられる。われわれは昨年度までに正常造血幹細胞の維持にかかわるとされる分子のコンディショナルノックアウト(CKO)マウスを2種類作製した。
Fbxw7は細胞周期を促進する分子を分解することで細胞周期を停止させる。またp57は直接細胞周期の抑制に関与していることが知られている。昨年度までにわれわれはこれら二つのCKOマウスが、正常造血幹細胞が幹細胞としての機能を維持できず枯渇してしまうことを明らかにした。
次にわれわれはこれらの分子が癌幹細胞の機能維持にかかわっているかどうかを検討するために、これらを検討する実験系の確立を行った。われわれは白血病のモデルとして慢性骨髄性白血病(CML)を用いることにした。CMLの白血病幹細胞は正常幹細胞から生じると考えられており、CMLの白血病幹細胞は細胞周期が停止していることが知られている。われわれは実際にFbxw7 CKOマウスでは白血病幹細胞が枯渇しCMLの発症が抑えられることを明らかにした。今後、詳細な分子機構を解析すると同時に、p57 CKOマウスでも同様の現象が見られるかを確認していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Cell cycle inhibitor p57 is essential for cerebellar development2009

    • 著者名/発表者名
      Akinobu Matsumoto
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜
    • 年月日
      2009-12-09
  • [学会発表] 細胞周期ブレーキ因子p57は小脳形成に必須の役割を担う2009

    • 著者名/発表者名
      松本有樹修
    • 学会等名
      九州大学生体防御医学研究所リトリート
    • 発表場所
      熊本県阿蘇
    • 年月日
      2009-08-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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