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2008 年度 実績報告書

フォトニック結晶を用いた新規光化学デバイスの作製およびその評価

研究課題

研究課題/領域番号 08J01836
研究機関北海道大学

研究代表者

西島 喜明  北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードフォトニック結晶 / 自己組織化 / オパール・逆オパール / 色素レーザー / DFBレーザー発振
研究概要

本年度は、微粒子の自己組織化を利用して作製したオパール構造体を作製し、また、ゾルーゲル法を駆使し様々な材料でその反転構造体である逆オパール構造体を作製した。さらに、内部に浸漬させた色素溶液のレーザー発振現象を観測し、そのメカニズムについて詳細に検討した。レーザー発振メカニズムとしては、微粒子の3次元的な周期構造に起因する分布帰還型レーザー発振(DFBレーザー発振)のメカニズムを用いて説明することができた。さらに周期構造体も構成する材料をシリカやジルコニアといった異なる屈折率を有する材料として用いることにより、シングルモードのレーザー発振や規則正しい周期的なピークを有するレーザー発振スペクトルを得ることに成功した。これは、レーザー発振に関わる要因として、屈折率およびゲイン媒質である色素溶液の周期的な変調が影響していることを明らかにした。すなわちシリカ構造体においては、屈折率の周期的な変調はほぼ消失しているが、ゲインの周期的変調により支配されたレーザー発振が起こっており、一方、ジルコニア構造体の場合では、屈折率の周期的変調とゲイン媒質の周期的変調がカップルすることによってレーザー発振が起こっていると説明できる。この研究成果はこれまで明らかにされてこなかった微粒子フォトニック結晶を用いたレーザー発振のメカニズムに初めて言及した研究成果であり、今後のデバイス化への応用に非常に有益な成果となりうる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Lasing with well-defined cavity modes in dye-infiltrated silica inverse opals2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Nishijima, 他
    • 雑誌名

      Optics Express 17

      ページ: 2976-2983

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tunable single-mode photonic lasing from zirconia inverse opal photonic crystals2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Nishijima, 他
    • 雑誌名

      Optics Express 16

      ページ: 13676-13684

    • 査読あり
  • [学会発表] LASING EMISSION FROM RHODAMINE DYE IN ZIRCONIA INVERSE OPAL PHOTONIC CRYSTALS2008

    • 著者名/発表者名
      西島喜明, 他
    • 学会等名
      XXII IUPAC symposium on photochemistry
    • 発表場所
      スウェーデン Githen burg
    • 年月日
      20080728-20080801

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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