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2010 年度 実績報告書

宿主の抗EBV戦略における新規アダプター分子STAP-2の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 08J01963
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 収  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 特別研究員(PD)

キーワードEBV / LMP1 / NF-κB / プロテアソーム / カスパーゼ
研究概要

申請者らはすでにアダプタータンパク質STAP-2と核タンパク質BS69がEBV遺伝子産物LMP1によるNF-κB活性化を抑制すること及びその抑制メカニズムを明らかにしている。また、LMP1はプロテアソーム系での分解を受けることが知られている。本年度はこれまでの研究の過程で新たにプロテアソーム系以外のLMP1のタンパク質発現量制御機構を見出し、その機能解析を行うべく、以下の項目の研究を中心に進めた。
1.LMP1/NF-κBシグナルにおけるプロテアソーム,カスパーゼの影響
プロテアソーム系またはカスパーゼがLMP1によるNF-κB活性化に関与するか否かを検討するため,プロテアソーム系またはカスパーゼの阻害剤を用いて、HcLa細胞においてNF-κB-Lucを用いたレポーター遺伝子アッセイを行った.その結果,LMP1によるNF-κBの転写活性化がカスパーゼ阻害剤の容量依存的に増強された。一方、プロテアソーム系の阻害剤では増強されなかった。この結果より、カスパーゼはLMP1によるNF-κB活性化を抑制することを明らかにした。
2.LMP1発現量に対するカスパーゼ阻害剤の影響
カスパーゼはある特定のアスパラギン酸残基を認識して分解する酵素であるが、カスパーゼによってLMP1が分解されているのか否かをカスパーゼの阻害剤を用いて検討した。その結果カスパーゼの阻害剤によりLMP1の分解が抑制された。
3.LMP1発現量に対する各種カスパーゼノックダウンの影響
カスパーゼによりLMP1が分解されるか否かを詳細に検討するため、各種カスパーゼのノックダウンを行った。その結果、カスパーゼ3のノックダウンによりLMP1の分解が抑制された。これより。カスパーゼ3がLMP1のタンパク質量を調節していることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Interactions of STAP-2 with Brk and STAT3 participate in cell growth of human breast cancer cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Ikeda O., et.al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 285 ページ: 38093-38103

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of STAP-2 in Brk-mediated phosphorylation and activation of STAT5 in breast cancer cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Ikeda O., et.al.
    • 雑誌名

      Cancer Sci.

      巻: 102 ページ: 756-761

    • 査読あり
  • [学会発表] BS69 negatively regulates the NF-κB activation induced by Epstein-Barr virus-derived LMP12010

    • 著者名/発表者名
      Ikeda O., et.al.
    • 学会等名
      14^<TH> International Congress of Immunology
    • 発表場所
      Kobe international Convention Center, Japan.
    • 年月日
      2010-08-24
  • [学会発表] アダプター分子STAP-2と乳癌特異的チロシンキナーゼBrkによるSTAT3活性制御機構の解析2010

    • 著者名/発表者名
      池田収, ほか
    • 学会等名
      第47回 日本生化学会北海道支部例会
    • 発表場所
      北海道大学医学部第3講堂
    • 年月日
      2010-07-23
  • [学会発表] BS69 negatively regulates the canonical NF-κB activation induced by Epstein-Barr virus-derived LMP12010

    • 著者名/発表者名
      Ikeda O., et.al.
    • 学会等名
      Experimental Biology 2010 meeting
    • 発表場所
      Anaheim Convention Center, USA.
    • 年月日
      2010-04-26

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公開日: 2012-07-19  

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