研究課題
本研究の中心的課題は16・17世紀のおよそ200年にわたりスペイン帝国の政治・経済的なフロンティア(辺境)に位置づけられた南米ラプラタ地域(パラグアイ南東部、アルゼンチン北東部、ブラジル南部、ウルグアイ一帯)の歴史学的考察にある。平成21年度(2009年度)は本研究課題に取り組む2年目の年にあたる。このため同年度においては、昨年度に収集した諸資料の分析に本格的に取り組み、またその暫定的成果を公にすることに努めた。具体的には、4月25日に津田塾大学で開催されたイベリア・ラテンアメリカ文化研究会、また6月7日に東京外国語大学で開催された日本ラテンアメリカ学会第30回大会において、研究成果を試験的に公表した。7月21日から8月19日にかけてのおよそ一ヶ月間は、南米チリの首都サンティアゴに滞在し、本研究課題の遂行に不可欠な諸資料の収集ならびに研究者との打ち合わせを行った。チリからの帰国後は、昨年度の研究成果、上記研究発表の際に得られたコメント、またチリでの資料調査の結果を踏まえて、論文「スペイン統治期ラプラタ地域のイエズス会布教区における先住民社会組織-パルシアリダと軍事組織を中心に-」を執筆し、日本ラテンアメリカ学会が発行する学術雑誌『ラテンアメリカ研究年報』に10月上旬に投稿した。同投稿論文は査読審査を経て、平成22年2月末、同雑誌第30号(2010年6月発行)に採録決定された。
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ラテンアメリカ研究年報 第30号(掲載確定)
川村信三[編]『超領域交流史の試み-ザビエルに続くパイオニアたち-』Sophia University Press上智大学出版
ページ: 383-395
ページ: 262-277
Shinzo Kawamura and Cyril Veliath(eds.)Beyond Borders : A Global Perspective of Jesuit Mission History
ページ: 306-314
ページ: 244-254
http://www.minpaku.ac.jp/research/sr/2103.html