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2009 年度 実績報告書

古代東北アジアにおける騎馬文化の考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J02722
研究機関京都大学

研究代表者

諫早 直人  京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード考古学 / 騎馬文化 / 馬具 / 製作技術 / 東北アジア / 三国時代 / 古墳時代
研究概要

今年度も韓国、日本の諸機関において実地調査を遂行した。とりわけ韓国に関しては、これまでにおこなってきた清州新鳳洞古墳群出土馬具や高霊池山洞古墳群出土馬具に対する調査成果について、前者は共同、後者は単独で公表することができた。また、新たに嶺南大学校博物館が所蔵する慶山林堂古墳群出土遺物、そして昌原大学校博物館が所蔵する蔚山中山里遺跡出土遺物について、それぞれ韓国人研究者との共同調査をおこなった。その概要についてはすでに一部発表をおこなっており、今後も引き続き調査を継続する予定である。また、日本の宮崎県六野原古墳群出土馬具についても所蔵先の研究者と共同で報告をおこなった。
以上のような実地調査やその共同報告作業の成果にもとついて、雑誌・学会発表をおこなった。とりわけ今年度は日本列島古墳時代の馬具にづいて検討をおこなった。具体的には初期轡について検討をおこない、それらの製作技術と系譜について明らかにした。さらには轡だけでなく初期馬具全体に対する検討結果について口頭発表をおこなった。また東アジアにおける鉄製輪鐙の出現について検討をおこない、現状では日本列島に世界最古の鉄製輪鐙が存在することを明らかにした。
このような今年度の成果をこれまでに進めてきた中国東北部や朝鮮半島の研究成果と総合し、博士学位論文『古代東北アジアにおける騎馬文化の考古学的研究』を京都大学大学院文学研究科に提出した。これによって、本研究が課題として掲げた騎馬文化と王権の関係、そして古代国家形成における馬の果たした役割についてモデル化を試み、騎馬文化東漸の歴史的メカニズムを解き明かす、という所期の目標を達成することができた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 日本列島初期の轡の技術と系譜2010

    • 著者名/発表者名
      諫早直人
    • 雑誌名

      考古学研究 第56巻第4号

      ページ: 56-76

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 伝六野原古墳群出土の〓轡について2010

    • 著者名/発表者名
      諫早直人・甲斐貴充
    • 雑誌名

      宮崎県立西都原考古博物館研究紀要 第6号

      ページ: 38-46

  • [雑誌論文] 東アジアにおける鉄製輪鐙の出現2010

    • 著者名/発表者名
      諫早直人(共著)
    • 雑誌名

      比較考古学の新地平

      ページ: 806-816

  • [雑誌論文] 清州鳳鳴洞遺蹟出土馬具〓製作技術検討2009

    • 著者名/発表者名
      成正〓・権度希・諫早直人
    • 雑誌名

      湖西考古学 第20輯

      ページ: 106-132

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本列島初期馬具の系譜とその背景2010

    • 著者名/発表者名
      諫早直人
    • 学会等名
      考古学研究会第163回関西例会
    • 発表場所
      龍谷大学(京都)
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 慶山造永EIII-2号墓出土鉄器類〓基礎整理所見2009

    • 著者名/発表者名
      金大郁・金大煥・諫早直人・河野正訓・土屋隆史
    • 学会等名
      天馬考古研究会2009年度夏季定期学術発表会
    • 発表場所
      大韓民国・慶山市立博物館
    • 年月日
      2009-08-22
  • [学会発表] 大加耶における装飾馬具生産の展開―高霊池山洞44号墳出土馬具を中心に―2009

    • 著者名/発表者名
      諫早直人
    • 学会等名
      日本考古学協会第75回総会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京)
    • 年月日
      2009-05-31

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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