研究概要 |
労働者のストレス対処能力向上を目的とした個人焦点型介入プログラムの作成に関して,以下2点に重点的に取り組んだ。1点目は,企業従業員を対象としたストレスマネジメント教育(集合教育形式)の効果評価研究のまとめである。集合教育形式による介入(修士論文)の結果を論文にまとめ,原著論文として投稿した。個人のストレス対処能力向上,健康増進を目的としたストレスマネジメント教育を実施することで,従業員個人のストレス対処に関する知識,および,仕事に関わる自信を高めることができるという可能性が示された。このことから,本教材がWeb学習を作成するための参考教材として有用であることが示された。2点目は,企業従業員を対象としたストレスマネジメント教育(Web形式)の効果評価研究の実行準備である。具体的には,Webを用いた介入の現状と課題について先行研究をまとめ,学会にて発表した。さらに,富士通ソフトウェアテクノロジーズ社との産学協同研究により,労働者のストレスマネジメント用Web学習コンテンツを作成し(シナリオ作成,本文担当),9月-10月に,研究所職員16名に対して作成したコンテンツを試行した。なお,コンテンツ試行の際にアンケートを実施し,コンテンツ改善のための資料とした。また,効果評価を実施するための準備として,(1)東京大学大学院医学系研究科倫理審査委員会における倫理審査,(2)研究協力企業の募集(企業6社に対する説明),(3)研究協力企業となる1社に対する研究打ち合わせ,および,従業員に対する広報活動を行った。
|