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2009 年度 実績報告書

圧縮性固気二相乱流の数値解析による固体ロケットノズル表面後退量増大に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J03429
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

石向 桂一  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 特別研究員(PD)

キーワード固体ロケット / 圧縮性乱流 / ノズルエロージョン / 数値流体力学
研究概要

固体ロケットノズルのスロートの下流で穴が開き,そこから漏れた燃焼ガスが周囲の制御機器の故障を招いたために,M-V4号機およびH-IIA6号機の打ち上げは失敗した.ノズル内壁は,スロート部では熱による損耗に強い耐熱材,下流のスカート部では熱をノズル外部に逃がさないために断熱材で覆われている.これら二種類の材質の表面後退速度が異なるため,繋ぎ目に段差が発生し,そこから誘起された縦渦と壁面が干渉することで局所的にノズル壁面の損耗が激しくなる箇所が発生する.これがノズルエロージョンと呼ばれ,ノズルに穴が開くメカニズムとして考えられているが,実験による流れ場の再現は難しく,メカニズム解明のためには高精度の数値計算が必要である.
本年度はノズル内流れ場における後向き段差を過ぎる超音速流れについてWCNSを用いた陰的LES手法を適用し,段差下流に発生する渦構造と熱流束分布の関係について調査を行った.その結果,再付着点下流において縦渦とノズル壁との干渉により壁面熱流束が増大することが数値的に示された.
本研究結果は,RANSでは確認できなかった現象であり,局所エロージョン現象の解明を促す非常に貢献度の高い成果である.また,局所エロージョン現象の解明には,LESに基づく非定常流れ場解析が必須であることを示唆するなど,非常に重要かつ有意義な知見を与えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Implicit LES of compressible turbulent flow over a backward-facing step in the nozzle of solid rocket motor2010

    • 著者名/発表者名
      Keiichi ISHIKO, Toru SHIMADA
    • 学会等名
      48th AIAA Aerospace Sciences Meeting
    • 発表場所
      Orlando, FL
    • 年月日
      2010-01-06
  • [学会発表] ハイブリッドロケット燃焼器内における境界層燃焼の数値解析2009

    • 著者名/発表者名
      石向桂一, 嶋田徹
    • 学会等名
      第53回宇宙科学技術連合講演会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-09-10

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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