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2008 年度 実績報告書

膜構造物の膜張力測定装置の開発に基づいた膜張力の維持管理システムの提案

研究課題

研究課題/領域番号 08J04008
研究機関名古屋大学

研究代表者

陳 商[ウック]  名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)

キーワード膜張力測定装置 / 音波加振 / ホワイトノイズ / 非接触測定 / 高精度測定 / 膜繊維の二軸別々測定 / 現場で簡易に測定 / 全ての膜種に対応
研究概要

本研究は、東京ドームで一般によく知られている膜構造物に導入されている膜張力の大きさを定量的に、二軸方向別々に、高い精度で測定でき、かつ現場で使用できる膜張力測定装置を完成した上、多様な膜構造物の張力を実際に測定することにより、膜構造物において、膜張力の維持管理の現状を把握し、張力の維持管理に適するシステムを提案することを目標としている。その一年目(平成20年度)の研究課題及び成果は、膜材料、測定環境および測定者の相違による影響を考慮した膜張力測定装置の完成である。
1、膜材料の相違に対応:現在恒久建築物として国に認められている膜構造物に用いられる膜材は、二軸補強繊維やコーティング材によってA,B,Cの3種に分けられている。ため、全ての膜種を対象に検証実験を行うことにより、膜材料の相違に依らない本装置の対応性を確認した。
2、測定環境および測定者の相違の影響:これまでの検証実験では、膜面の上に測定装置を軽く載せることにより装置は安定し、張力の測定が容易に行われるようになっていたが、実測定においては、膜面の下からの測定法も想定されるため、測定環境の変化の影響を実験室で予め反映させて実験を行った。さらに、数名の測定者による測定を行っており、本装置の安定性を確認した。
3、現場で要求する可搬性を満足させるコンパクトな測定装置:開発して来た第1世代の測定装置は、大きく三つのパーツから構成され、測定装置以外にも、音源作成部、増幅部、並びに記録装置から成っていた。このままでは現場で利用するのに不便であるので、測定装置と外部のパーツを一体化させた軽量で小型な測定装置を完成させた。さらに、完成した装置の性能を検証するために、実在するETFE膜構造物の張力測定を行っており、高精度々コンパクトな測定装置を完成することができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 音波を用いた膜張力測定装置の実用化-小型・軽量化と多様な張力比への対応2009

    • 著者名/発表者名
      陳商〓, 大森博司
    • 雑誌名

      膜構造研究論文集2008 No. 22

      ページ: 39-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of Measurement Equipment of Membrane Stress Using White Noise Sound Wave2008

    • 著者名/発表者名
      S. W. Jin, H. Ohmori, J. Y. Kim
    • 雑誌名

      Journal of the Korean Association for Shell and Spatial Structures Vol. 8, No. 2

      ページ: 63-72

    • 査読あり
  • [学会発表] 膜張力測定装置の小型化および骨組膜構造の張力測定実験2008

    • 著者名/発表者名
      陳商〓, 大森博司
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      広島大学 東広島キャンパス
    • 年月日
      2008-09-20
  • [産業財産権] 膜張力測定装置2009

    • 発明者名
      大森博司, 陳商〓, 石津信彦, 武田文義, 藤原淳
    • 権利者名
      大森博司, 陳商〓, 石津信彦, 武田文義, 藤原淳
    • 産業財産権番号
      特願、2009-15922
    • 出願年月日
      2009-01-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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