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2010 年度 実績報告書

余剰次元模型におけるフレーバー物理とコライダーの物理

研究課題

研究課題/領域番号 08J04354
研究機関名古屋大学

研究代表者

阿部 智広  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード電弱対称性の破れ / 電弱精密測定 / フレーバーの物理 / 余剰次元模型 / コライダーの物理
研究概要

前年度に引き続き、ヒッグス粒子無しに電弱対称性を破る模型であるヒッグスレス模型の研究、特にその有効理論である、スリーサイトヒッグスレス模型について研究を進めた。まず、この模型における、FCNC過程からの実験的制限について調べた。この模型では、FCNC過程を抑制する目的で、模型に含まれるいくつかのパラメータがクオークおよびレプトンの世代によらないという強い仮定を課すことが常套手段となっている。しかし、この仮定は、対称性によって保証されるものではないため、量子補正によって破られることが知られている。そのため一般には量子補正が、実験的に許容されないほどの大きなFCNC仮定を引き起こす危険がある。そこで我々は、FCNC過程の計算で典型的に重要な量子補正である、いわゆるBox diagramからのFCNCへの寄与を評価した。解析の結果、それらの寄与は、実験の上限値を2桁ほど下回る大きさであることがわかり、この模型の妥当性を検証することができた。結果は現在論文にまとめている。
また、現在欧州で稼働中のLHC実験におけるこの模型の検証可能性を探るため、この模型が予言する新粒子、Z'のコライダー実験におけるシグナルのシミュレーションを行った。解析の結果、従来考えられていたよりも多くの統計が必要であることが判明した。結果は論文にまとめ、現在投稿準備中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [学会発表] スリーサイトヒッグスレス模型におけるフレーバーの物理2011

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      基研研究会素粒子物理学の発展2011
    • 発表場所
      基礎物理学研究所(京都)
    • 年月日
      2011-03-07
  • [学会発表] Phenomenology of Higgsless model2011

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      QFPU 2^<nd> International Forum
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2011-03-03
  • [学会発表] Flavor in the Three-Site Model2011

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      Extra Dimension 2011,
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2011-01-24
  • [学会発表] Custodial symmetry for Zbb coupling and 3site Model at one-loop2010

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学戸畑キャンパス
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Flavor in the Three-Site Model2010

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      SUSY10
    • 発表場所
      Bonn Univ.(ドイツ)
    • 年月日
      2010-08-27
  • [学会発表] Flavor in the Three-Site Model2010

    • 著者名/発表者名
      阿部智広
    • 学会等名
      Summer Institute 2010 on "Particle Physics Phenomenology"
    • 発表場所
      人材開発センター富士研修所(山梨県)
    • 年月日
      2010-08-14
  • [備考]

    • URL

      http://www.eken.phys.nagoya-u.ac.jp/~abetomo/talks.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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