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2008 年度 実績報告書

摩擦磁化機構の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08J04424
研究機関千葉大学

研究代表者

長谷 亜蘭  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードトライボロジー / 摩擦 / 摩耗 / 摩耗粒子 / 磁性 / 磁気力顕微鏡 / in-situ観察
研究概要

摩擦に伴う表面の磁化現象のメカニズムの解明のために,磁束密度測定実験と顕微鏡観察部に摩擦系を組み込んだin-situ観察実験(その場観察実験)の二つの摩擦実験を行った.磁束密度測定実験では,摩擦による磁束密度変化と摩擦面損傷状態などとの関連性を調査した.in-situ観察実験では,摩擦による磁区構造変化を観察し,トライボロジー現象との関連性を調査した.また,磁気力顕微鏡(MFM)を用いた摩擦面の観察・分析を行った.以上の実験を主に純金属材料(Fe,Co,Ni)に関して実施した.本研究で明らかになった点け,以下のとおりである.
1)凝着摩耗(移着)による損傷が摩擦表面の磁化と関係している.
2)一つの摩耗粒子および微細な摩耗粒子の集合は一方向に磁化する.
3)一方向に磁化した大きな摩耗粒子や移着粒子からの漏えい磁場が,周囲の微細な摩耗粒子の磁化に影響を与えている.
4)摩擦面上の摩耗粒子および移着粒子が,摩擦磁化の大きな一因である.
5)摩耗による移着粒子の生成や弾塑性変形による逆磁歪効果により,摩擦面直下における磁区構造の変化が生じている.
6)摩擦前後のMFM像の比較から,摩耗素子のようなナノオーダーで摩擦表面が磁化していることが確認できた.
本研究成果より,摩耗素子のような微視的な原因と移着粒子や摩耗粒子のような巨視的な原因が,摩擦磁化現象に関わっていることを明らかにできた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Magnetization of Friction Surfaces and Wear Particles under Tribological Processes2008

    • 著者名/発表者名
      A. Hase, H. Mishina
    • 学会等名
      The 5^<th> CIST2008, 1^<st> ITS-IFToMM2008
    • 発表場所
      Beijing
    • 年月日
      2008-09-24
  • [学会発表] 磁鉄鉱表面における摩擦磁化-純鉄表面の摩擦磁化との比較-2008

    • 著者名/発表者名
      岩瀬勇人, 長谷亜蘭, 三科博司
    • 学会等名
      トライボロジー学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-05-14

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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