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2010 年度 実績報告書

幼児のふりにおける心的表象と行為の関係性の理解

研究課題

研究課題/領域番号 08J05006
研究機関東京学芸大学

研究代表者

中道 直子  東京学芸大学, 連合学校・教育学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード発達心理学 / 認知 / ふり遊び / 幼児
研究概要

(1)乳幼児のふりの理解レビュー論文の執筆,投稿
乳幼児のふりの理解についてこれまでの先行研究をレビューし,ふりの理解の発達モデルを提案した。本モデルは,1歳半頃にはふりという行為の理解が可能となり,ふりの背景にある主体の心的状態の理解は4歳以降に可能となることを説明した。また,この2段階の理解は,目的論的推論と心理主義的推論(Gergely&Csibra,2003)の2種の異なる推論によってそれぞれ獲得されるものであることを提案した。
(2)実験:乳児におけるふりの目的論的理解の検討
1歳半児のふりの目的論的推論に基づく理解を予測の違背課題で検討し,彼らがふりを目的論的推論で理解していることを明らかにした。例えば,乳児は飲むふりをするという行為の目的を「のどの渇きを癒す」ことではなく,「遊ぶ」ことであると理解していたなら,その予想に背くジュースを飲むという行為の映像を長く注視した。
(3)博士論文の執筆
(1)の論文で提案したふりの理解の発達モデルを,7つの実験で検証した。これらの実験の結果は,1歳半頃にはふりという行為の理解が可能となり,ふりの背景にある主体の心的状態の理解は4歳以降に可能となること,乳幼児期を通してのふり遊びの体験がふり行為の心理的背景への理解をもたらすことを明らかにし,モデルの適切性を一部実証した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 乳幼児におけるふりの理解の発達:目的論的推論から心理主義的推論へ2011

    • 著者名/発表者名
      中道直子
    • 雑誌名

      学校教育学研究論集

      巻: 23 ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [学会発表] ふり遊びにおける母親の「ふりシグナル」の発達的影響2011

    • 著者名/発表者名
      中道直子
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      東京学芸大学
    • 年月日
      2011-03-25
  • [図書] 幼児・児童の発達心理学2011

    • 著者名/発表者名
      中澤潤
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2012-07-19  

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