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2011 年度 実績報告書

日・韓の中学校における「包括的平和教育プログラム」の開発 NGOとの協働を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 08J07113
研究機関京都大学

研究代表者

孫 美幸  京都大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)

キーワード平和教育 / 中学校 / NGO / 国際研究者交流 / 日本:韓国
研究概要

1、研究成果の公表
日・韓における学校とNGOの協働による多文化共生教育実践に関して学会誌等に投稿し、現在査読中である。その他、プログラムの実践事例について、招待講演で1度発表した。2010年度に実施した「ロシア・ウクライナから日本の多文化共生社会を考える」プログラムについて、その内容や実施後の子どもたちの変容についての発表は、京都市の中学校で人権教育に関わる多くの教員たちから反響があった。また、これまでの実践の概要と教員や大学生ボランティアの関わりについてまとめたものが、『京都YWCA・APT20周年記念誌』に掲載された。
2、多文化共生教育プログラムの新たな開発
前年度から継続して、学校教員、NGOスタッフ、大学生たちと協働して、オールドカマーとニューカマーをつなぐ視点から新たなプログラムを開発、現在実践中である。本年度は、WHO承認の子ども支援プログラムである「パスウェイズジャパン」の講座を受講し、プログラム内容を1月に実施する授業で応用する予定である。在紹外国人の抱える課題を子どもたちが自分の課題として捉えられるように改善を試みた。
3、韓国との協働ネットワークの創出
2010年度の多文化共生教育実践の成果として、子どもたちが記入した「多文化共生社会に向けた未来へのメッセージ」を、韓国の昌原大学日本語学科に送付することができた。日本語を学んでいる大学生たちが、子どもたちのメッセージの返事を書き、12月に日本に返送される。これまで研究開発してきたプログラムの一部として、実際に韓国との交流が実現できた意義は大きい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初の目的は、日・韓の中学校における「包括的平和教育プログラム」を、「多文化共生」というテーマを中心に開発し、韓国のNGOや教員に協働や交流の提案を行うことであった。プログラムを開発できたのはもちろん、韓国との交流が具体的に開発したプログラムの一部として本年度中に実現できたことは、当初の計画以上に研究が進展した点だと言える。

今後の研究の推進方策

本研究の課題としては、日・韓の多文化共生をテーマにしたプログラムが、平和教育の他分野との関連からどのように大きな平和に向けた実践につながるのかという点、そして、学校とNGOが国境を越えてどのように協働していくのかについての深い検討が必要な点である。前者については、平和教育の各テーマの間を、「いのち」という視点でつなぎ、これによってプログラム全体を成長させるのでないかと考えている。今後は、その点についての理論的な考察を深めていきたい。後者については、現在実施している中学校とNGOの協働プログラムをベースに、引き続き実践的な研究を進めていく。韓国との定期的な交流を続けながら、第三国とのネットワークも拡大していく予定であり、実践をふりかえりながら国境を越えた協働のあり方について考察していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 「人権教育」という希望3.11後の世界で足元の実践を見つめなおして2011

    • 著者名/発表者名
      孫美幸
    • 学会等名
      第46回京都市立中学校教育研究会人権教育部会研究集会
    • 発表場所
      京都市総合教育センター(京都府))(招待講演)
    • 年月日
      2011-08-01
  • [図書] 京都YWCA・APT20周年記念誌(分担執筆:pp.53-57)2011

    • 著者名/発表者名
      京都YWCA・APT編
    • 総ページ数
      100
    • 出版者
      京都YWCA・APT発行

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公開日: 2013-06-26  

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