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2008 年度 実績報告書

クルド系アレヴィー集団の民族誌-ババ・マンスール系のオジャック構造を通して-

研究課題

研究課題/領域番号 08J07188
研究機関上智大学

研究代表者

若松 大樹  上智大学, 大学院・外国語学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードアレヴィー集団 / 民族誌 / 聖者崇敬 / 預言者一族 / クルド系の人々 / ネヴルーズ祭
研究概要

本研究の目的は,現代トルコにおけるタルト系アレヴィー集団の包括的な民族誌研究である。本研究では,トルコ系アレヴィー集団とのオジャック構造の比較から,アレヴィーという帰属概念の全体像を明らかにするであった。また,本研究においてはアレヴィーという帰属概念の成立には周辺のスンナ派社会とのせめぎあいが重要な役割果たすとして,両者の相互作用も念頭に置いたフィールド調査および文献研究を並行して行った。
本年度は7月11日より9月5日までの期間,特にムシュ県ヴァルト郡ババ・マンスール系のオジャック構造において重要視されている,預言者一族崇敬を,儀礼や象徴,そしてオジャックなどの社会範疇を明らかにすることと,アレヴィー社会と周辺の社会との相互関係の中に生じるアレヴィーとしての自己規定のあり方を明らかにすることが目的として,トルコ共和国においてフィールド調査を行った。そして,オジャックという帰属概念に関する包括的な研究成果として,スーフィー・聖者研究会2008年度合宿研究会において口頭発表を行った。その中で,先行研究ではあまり触れられてこなかった,オジャック構造に関して体系的に説明した。この口頭発表において,聖者・タリーカ研究の専門家からご指摘いただいた部分を検討し,日本オリエント学会刊『オリエント』誌に「タルト系アレヴィー集団における聖者崇敬-ババ・マンスール系のオジャク構造を関連付けて-」という題で論文を投稿し,現在査読中である。アレヴィーとスンナ派の相互作用に関しては,11月に上智大学で行われたシンポジウムおよびマレーシアで行われた国際会議において,スンナ派のジェマート運動とアレヴィー社会の相互作用を説明した。前者での口頭発表を基に,日本イスラム協会刊『イスラム世界』誌に論文の投稿を予定している。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 備考 (4件)

  • [雑誌論文] トルコ共和国におけるネヴルーズ祭の今日的実践-せめぎあう民族性表出の場として-2009

    • 著者名/発表者名
      若松大樹
    • 雑誌名

      日本中東学会年報 24/2

      ページ: 29-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Baktasilik ve Baktasiler2009

    • 著者名/発表者名
      Wakamatsu, Hiroki
    • 雑誌名

      Kayseri Ansiklopedisi 1

      ページ: 223

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bati'daki Alevi Incelemeleri : Oryantalizm ve Dinlerarasi Dialog2008

    • 著者名/発表者名
      Wakamatsu, Hiroki
    • 雑誌名

      Islami Arastirmalar Dergisi 20072002

      ページ: 187-191

    • 査読あり
  • [学会発表] "Alevi and Cemaat Movements in Contemporary Turkey : The Current : State of Islam, " Poster Session2008

    • 著者名/発表者名
      Wakamatsu, Hiroki
    • 学会等名
      New Horizons in Islamic Area Studies : Islamic Scholarship across Cultures and Continents
    • 発表場所
      Hotel Nikko Kuala Lumpur
    • 年月日
      20081122-20081124
  • [学会発表] 「トルコにおける宗教教育-ラーイクリキと少数派をめぐって-」, 口頭発表2008

    • 著者名/発表者名
      若松大樹
    • 学会等名
      中東諸地域の「近代化」と教育制度の変容(上智大学グローバル・スタディーズ研究科若手研究者公開ワークショップ)
    • 発表場所
      上智大学
    • 年月日
      2008-11-15
  • [学会発表] クルド系アレヴィー集団に見る聖者崇敬-ババ・マンスール系オジャクの構造と関連付けて-口頭発表2008

    • 著者名/発表者名
      若松大樹
    • 学会等名
      スーフィー・聖者研究会2008年度合宿研究会(人間文化研究機構プログラム:イスラーム地域研究京都大学研究ユニット4および上智大学研究グループ3共催)
    • 発表場所
      KKR江ノ島ニュー向洋
    • 年月日
      2008-09-29
  • [学会発表] 「トルコ共和国のアレヴィー集落における社会変化に関する一考察-キュタフヤ県におけるアレヴィー集落の事例を中心に-」, 口頭発表2008

    • 著者名/発表者名
      若松大樹
    • 学会等名
      第24回日本中東学会年次大会
    • 発表場所
      千葉大学
    • 年月日
      2008-05-25
  • [備考] 第24回日本中東学会年次大会プログラム

    • URL

      http://wwwsoc.nii.ac.jp/james/meetings/pdf/24_program.pdf

  • [備考] 人間文化研究機構プログラム(上智拠点)

    • URL

      http://www.info.sophia.ac.jp/SIAS/rep/080929.html

  • [備考] 上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻

    • URL

      http://www.sophia.ac.jp/J/newsfiles.nsf/vwFile/2008_WS_II_2008_11_15.pdf/$FILE/2008WS_II_2008_11_15.pdf

  • [備考] New Horizons in Islamic Area Studies:Islamic Scholarship across Cultures and Continents

    • URL

      http://www.islam.waseda.ac.jp/klconference/programe/poster/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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