研究課題
★サメの角舌軟骨に基づく摂食行動の推定1.25種のサメ類の舌の軟骨(角舌軟骨)のCTスキャン画像を分析し、餌を吸い込んで摂食するタイプのサメは餌に噛みついて摂食するタイプに比べ、強い角舌軟骨を持っていることを示すことに成功した。この結果に基づき、サメの顎が前方に飛び出すという特徴は、餌を吸い込む生態と同時に進化したことが示唆された。2.サメの舌を解析した研究結果を英文誌Journal of Morphology誌に発表した。3.サメの顎が飛び出す特徴が餌を吸い込む生態と関連して進化したことを主張する論文を執筆し、英文誌に投稿した。4.上記の内容を、アメリカ古脊椎動物学会にてポスター発表を行い、Colbert Prizeを受賞した。★ジュラ紀における底生性サメ類の放散イベントの発見1.化石サメ類の呼吸生態、摂食生態、遊泳能力を復元することで、化石サメ類の遊泳性/底生性を分離し、底生性のサメ類の90%の目がジュラ紀に出現したことが明らかになった。この時期は、超大陸パンゲアの分裂時期と一致し、大陸の分裂によって出現した浅い海底が底生性のグループの出現の引き金となった可能性が示唆された。★学術振興会特別研究員の採用期間に得られた成果を博士論文としてまとめ、博士号を取得した。
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Journal of Morphology
巻: 4 ページ: 512-524