研究課題
本研究課題では、既存の3バンドカメラに、低解像度のスペクトル画像センサを組み合わせて用いることで、小型で高精度なスペクトル映像収集技術を確立すること、および、マルチスペクトル映像収集における汎用性や操作性を向上させる技術を確立することを目的としている。今年度は、3バンド画像と低解像度スペクトル画像から、高解像度のスペクトル画像を生成する基本技術を確立した。またこの手法を、スペクトル映像表現・圧縮符号化へ応用する方法を整理し、6バンド映像の符号化における有効性を確認した。さらに、提案手法をGPUを用いて実装することにより、汎用のPCレベルの装置で、スペクトルに基づく色再現処理をリアルタイムに実現できることを実証した。現実の様々な撮影環境において、高品質なマルチスペクトル映像収集を実現するためには、カメラと処理において適切な設定をするこが必要である。今年度は、これまで高品質な映像収集が困難であった、光沢等の光輝度部や、高彩度色を精度よく取得するために、カメラの非線形階調特性を利用する方法を明らかにし、その効果を確認した。また、病理スライドの顕微マルチスペクトル画像や皮膚病変部のマルチスペクトル画像に対する解析を行い、医用分野においてマルチスペクトル情報が有用である例を示した。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (12件) 産業財産権 (1件)
Applied Optics 48(11)(掲載決定, 掲載頁未定)
電子画像学会誌 37(5)
ページ: 678-685
Medical Imaging Technology 26(4)
ページ: 240-245