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1999 年度 実績報告書

アムール・サハリン地区の「危機に曝された」諸言語文化の調査と記録

研究課題

研究課題/領域番号 09041009
研究機関千葉大学

研究代表者

中川 裕  千葉大学, 文学部, 教授 (50172276)

研究分担者 周 飛帆  千葉大学, 外国語センター, 助教授 (80270867)
荻原 眞子  千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
金子 亨  千葉大学, 文学部, 名誉教授 (20008949)
佐藤 知己  北海道大学, 文学部, 助教授 (40231344)
津曲 敏郎  北海道大学, 文学部, 教授 (80113588)
キーワード危機言語 / ニヴフ / 語彙記述 / 食文化 / 映像資料 / 音声資料
研究概要

本年度は8月16日から9月10日まで、金子、中川、佐藤、タクサミ、ロク、および研究補助者として千葉大学文学研究科院生の丹菊逸治、グローニンゲン大学文学部学生の白石英才が、サハリンとアムールのニヴフ語に関する現地調査を行った。一行は、中川、佐藤、タクサミ、白石のアムール班と、金子、ロク、丹菊のサハリン班の2班に分かれ、アムール班はおもにサハリン島北端のネクラソフカおよびオホーツク海岸アムール川河口付近のアレーエフカで調査を行い、サハリン班はサハリン島東部のヴェンスコエ、カタングリおよびチルウンヴドで調査を行った。特に、これまで外国人研究者がまったく足を踏み入れたことのないアレーエフカおよびチルウンヴドの実態を知ることができたのは、大きな成果であった。
調査の焦点は映像・音声資料をともなったニヴフ語の語彙記述であったが、特に今回は食文化に関連した語彙を中心として聞き取りを行った。その結果、民族学的に見てもきわめて貴重と思われる、サケ・マス類を中心とした魚の処理法・調理法の映像資料とともに、多数の自然会話を含む大量の二ヴフ語の音声資料を記録することができた。また、アムール班の佐藤・白石を中心に行われた、発音と二ヴフ語の大きな特徴である子音交替に関する調査によって、それらの音声現象の世代差と地域差について知見を得ることができた。一方、サハリン班は社会言語学的な聞き取り調査も行い、カタングリ、チルウンヴドの言語状況について詳細な記述を行うことに成功した。
これらの資料は学術的な分析のデータとするだけでなく、今後適切な形での編集作業を経て、現地の二ヴフ語学習者に教材として提供することを予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 中川 裕: "o yxとは何か"千葉大学 ユーラシア言語文化論集. 2. 51-58 (1999)

  • [文献書誌] 中川 裕: "アイヌ語復興の現状について"ことばへの権利. 30-37 (1999)

  • [文献書誌] 金子 亨: "ラテン式書記法始末記"千葉大学 ユーラシア言語文化論集. 3. 1-21 (2000)

  • [文献書誌] 津曲 敏郎: "北アジア諸言語は今-近代化と伝統のはざまで"月刊 言語. 28/5. 106-113 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2012-12-10  

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