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1998 年度 実績報告書

高等教育における大学院化の意義と問題点

研究課題

研究課題/領域番号 09041014
研究機関滋賀大学

研究代表者

秦 由美子  滋賀大学, 経済学部, 助教授 (30263031)

研究分担者 BARNETT Rona  ロンドン大学, 教育学部, 教授
EADES Jeremy  滋賀大学, 経済学部, 教授 (80232106)
植田 健男  名古屋大学, 教育学部, 助教授 (10168627)
PHILLIPS Dav  オックスフォード大学, 教育学部, 教授
田中 耕二郎  追手門学院大学, 人文学部, 教授 (90127100)
キーワードステューデント・ローン / イギリス大学理事 / 質の管理 / ロナルド・バーネット
研究概要

本年度は、1、 Education(Student Loans)Act 1990により創設された新たな英国政府のスチューデント・ローン政策は、 (1)納税者と親の間の負担費用の割合を均等にすること(2)Maintenancegrant(生活維持のための補助金)を徐々に減額することで公共資金の支出と親の負担金を減らすこと(3)学生が必要とする資金は増額すること(4)学生に経済観念と経済的自立を促すこと(5)学生の公共資金への依存度を減らすこと,等を目的として導入された.
このローン・システムを利用できる学生は入学時50歳以下でかつまたフルタイムの学生と限定されており、パートタイムの学生、大学院生は除外されている.またローンの借入には親や夫または妻の収入調査は不要とされている.学生は卒業後の4月からローンを返済し、返済は通常5年間で、月々決まった金額を返済に当てることとなる。
しかしこのローン計画に対する批判は多く、.次の3点が論議の中心となる。まず
(1)学生の構成母体が大きく変化してきているにも拘わらず、現行のローンでは大学院生、パートタイム学生、50歳以上の学生がそのローンの対象から除外されていること(2)現行のローン・システムでいくと学生は卒業後の早い時期に5年間での返済という比較的短期間の返済を迫られるため,ローン返済がかなり重荷となりその結果、生徒の進学意欲を減退させ、最終的には高等教育機関への進学の減少に繋がること(3)ローン支払いの債務不履行が増加することが充分考えられ、この問題は最終的に国の保険システムや税金システムにより補填されることになること、等である。
上記の論議を解決するために大学学長・副学長委員会(CVCP)は政府のこのスチューデント・ローン・システムに代わる6つの代替案の有効性の調査をLondon School of Economicsに依頼した。その6つの代替案とは(1)Fee Contribution Scheme(2)Maintenance Contribution Scheme(3)TheGraduate Tax(4)Top-up Fees&Contribution Scheme(5)Vouchers(6)State Scholarshipsである.2,イギリスのそれぞれの大学に於ける大学行政の中での理事会の仕組みと働き、3、大学の評価システム(研究分担者であるロナルド・バーネットがQuality Controlを専門に行なっているので大学教育の質に関する問題を集中的に取り扱った)
以上の3点に焦点を当てた研究となった。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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