研究課題/領域番号 |
09041016
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻本 雅史 京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70221413)
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研究分担者 |
日原 敏博 大阪市立大学, 文学部, 講師 (10254377)
今井 一郎 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50160023)
杉本 均 京都大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50211983)
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キーワード | ブータン / ネパール / ヒマラヤ / チベット仏教 / ゾンガ語 / 宗教教育 / 成人教育 / 道徳教育 |
研究概要 |
昨年度は、おもにブータン政府の教育行政関係の要人や国連期間関係者らと会い、また多くの学校訪問などによって、ブータン教育の全体的概要や問題点を把握することにつとめた。本年度の調査は、それぞれの目的に沿って調査地点を絞ること、自然環境や文化の一部も共通する隣国のネパールを比較対象として調査すること、に重点をおいた。調査は3班に分かれて行った。第1班(辻本・杉本)は、首都ティンプーの教育省カリキュラムセンターを訪問し、現在進行中のカリキュラム改革の実態と問題点を聴取するとともに、大量の関係資料収集を行った。またブータン言語文化研究所(教員養成所も具備)と寺院附属の僧侶養成学校およびパロの教師養成学校、小学校・中学校を訪問し、文化伝統に教育がいかに関っているか、重点的に調査した。ネパールではトリブバン国立大学図書館の蔵書調査を行った。第2班(今井)は、ネパール東部クンブのヒマラヤ山岳地帯(世界の自然遺産指定)の農村にはいって、豊かな自然環境と生活の関わりに重点をおきがら、子どもの生活と教育の実態の文化人類学的調査を行い、ブータンと比較したその成果をまとめている。第3班(前平)はブータン中央部の山岳農村のガンティにはいり、主に成人からのライフ・ヒストリー聴き取り調査を行った。ネパールではトリブバン大学の教育研究所を訪問し、資料収集とネパール教育の実態と問題点の把握につとめ、またカトマンズ郊外の識字教育センターの訪問調査を行った。99年3月下旬に共同研究者や関係研究者を集めて、ブータン教育研究会を行い、調査研究のとりまとめと、99年度の調査と研究の計画を決めた。
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