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1999 年度 実績報告書

東南アジアの「伝統」の変容と創生

研究課題

研究課題/領域番号 09041025
研究機関鹿児島大学

研究代表者

桑原 季雄  鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (00225319)

研究分担者 新田 栄治  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)
土佐 桂子  神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (90283853)
青山 亨  多島圏研究センター, 助教授 (90274810)
キーワード海域世界 / 観光政策 / 共生 / 国民文化 / 世界観 / 多民族 / 銅鼓 / 伝統の創造
研究概要

[桑原]マレーシアとシンガポールにおいて観光の新しい動向について実態調査を行った。マレーシアでは政府の観光政策及びランカウイ島やペナン島の観光動向について調査し、また、シンガポールでは政府の観光政策に関する調査と資料収集を行い、国家による観光イメージの操作と国民意識の創出の関係を探った。また、マレー人ムスリムの巡礼の聞き取り調査もさらに継続して行った。
〔青山]マレー世界やジャワ世界の伝統文化の基層を形成するヒンドゥーや仏教のより深い理解のためインドのバナーラスなどいくつかの仏教の聖地を訪ね、視察調査や資料収集を行った。また、デリー、カルカッタ、チェンナイでは博物館等において仏教やイスラームに関する資料を収集した。これら南アジアとの比較によって、東南アジアの仏教やイスラームについての新しい知見がえられた。
[土佐]前年度に引き続きミャンマー連邦カレン州の夕一マニャ山の宗教用地の調査を継続した。民族、宗教上の複雑な構成を持ち、自治を目指すカレン民族と国軍との内戦の続くこの紛争地には、近辺の村落のみならず、遠くは首都ヤンゴンなどからさまざまな人々が移住してきている。この宗教用地にどのような人々が移住し、また、居住地区の選択の際に働く要因や、さらに移住による生計手段の変化等について綿密な調査を行った。またミャンマーの上座部仏教のより深い理解のためにインドの仏教の聖地バナーラスを視察調査した。
[新田]前年度に引き続いてヘーガー1式銅鼓の新資料を追跡調査した。特に、ペナンやクアラルンプール、台北の博物館での資料調査など、東アジア地域との比較を視野に入れた調査を行った。また、マレー半島西岸地域での銅鼓の分布の調査資料は、初年度の調査で得られたサバ州北端からの銅鼓と合わせて、南シナ海に注ぐ河川交通や海運との関係を示す興味深い資料であり、南シナ海の交渉史をめぐる新たな資料がえられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 桑原 季雄: "バリ島におけるリゾートホテルと地域文化"鹿児島大学法文学部紀要人文科学論集. 第49号. 85-108 (1999)

  • [文献書誌] 新田 栄治: "東南アジアでの稲作の始まり"季刊・考古学. 第66号. 35-39 (1999)

  • [文献書誌] 新田 栄治: "Iron-smelting and salt-making industries in Northeast Thailand"Bulletin of the Indo-Pacific Prehistory Association. 第16巻. 153-160 (1998)

  • [文献書誌] 青山 亨: "Prince and Prieast:Mpu Tantular's Two Works in the Fourteenth Century Majapahit"東洋学報. 80-4号. 33-48 (1999)

  • [文献書誌] 新田 栄治(共著): "薩摩と東南アジア"鹿児島県歴史資料センター黎明館. 120 (1999)

  • [文献書誌] 新田 栄治(共著): "世界各国史・東南アジア(大陸部)"山川出版. 521 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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