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1998 年度 実績報告書

動態としてのアフリカ「音文化」の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09041029
研究機関広島市立大学

研究代表者

塚田 健一  広島市立大学, 国際学部, 教授 (00227365)

研究分担者 鈴木 裕之  国士舘大学, 法学部, 助教授 (20276447)
川田 順造  広島市立大学, 国際学部, 教授 (50107835)
キーワード社会的分裂・結合 / 太鼓合奏 / ハープ / 単弦弓奏リュート / ストリート文化 / ラップ / 職業ミュージシャン / ダンス・バンド
研究概要

本プロジェクト「動態としてのアメリカ『音文化』の研究」は、アフリカにおけるさまざまな地域社会が相互の文化交渉を通じてどのように変化してきたか、また今日グローバルなシステムに組み入れられ、一変化しているかを「音の文化」(狭義の音楽を含む)の観点から明らかにすることを目ざしている。本年度は、昨年度にひき続き、ガーナ、ブルキナファソ、ニジェール、コートジボワール、ダンザニアを塚田、川田、鈴木、それに研究協力者の鶴田がそれぞれ調査し、以下の点が明らかとなった。
1.ガーナのファンティ族の社会では過去数百年にわたって、分裂と統合を引き起こす相対立する社会的作用が働いてきたことが史料から明らかである。そしてその対立的諸力は、彼らのニつの太鼓合奏のジャンルの歌詞の中に文化的表現としてあらわれていることが、収集した資料の分析から判明した。(塚田)
2.西アフリカのハウサとマンデの音文化複合の形成に関して、今回の調査で明らかとなったことは、ボヌルーの音文化にはハウサ音文化を特徴づける楽器(単弦弓奏リュートや調べ緒太鼓など)がなく、逆にハウサには見られない五弦ハープがあることである。これは、北アフリカがボルヌー帝国を通じてハウサの音文化に影響を及ぼしたという可能性を否定する資料として重要である。(川田)
3.コートジボワールの首都アビジャンのストリート文化は、これまでジャマイカのレゲエが中心的位置を占めてきたが、近年アメリカで生まれたラップの抬頭が目立つ。今回の調査で、このストリート文化がどのようにしてマスメディアを通してラップという音楽表現を商品化していったか、その社会的過程を明らかにすることができた。(鈴木)
4.タンザニアの首都ダルエスサラームでは、民間のダンス・バンドより公営のダンス・バンドの方がミュージシャンの定着率が高い。バンドの経済的活動としての側面に焦点をあて、その社会的背景を明らかにすることができた。(鶴田)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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