研究課題
国際学術研究
中国湖南省江永県の上江墟鎮、黄甲嶺鎮、瀟埔鎮、銅山嶺農場の70余の村々で、女文字の残存状況について調査を行った。その結果、黄甲嶺鎮の数が村で以前女文字を使っていた人がいたという証言を得資料も収集できた。これにより、従来、趙麗明、官哲兵氏ら中国側研究者の説く伝播範囲よりも広い範囲で使われていたことが明らかになった。伝承者については、90年に存在が認められた陽煥宣氏,'94年に遠藤が探し出した何艶新氏の2名以外の新たな伝承者は見出すことはできなかった。何艶新氏がおそらくは最後の伝承者となるだろう。何艶新氏の書く女文字と音韻の関係を現在調査しているが、女文字を書くとき女性たちは自らの土話よりも上品とされる城関土話の音韻を意識しているらしいことが判明してきた.98年度99年度の調査で女文字の音韻と用法についての知見を得たいと考えている。
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