研究課題/領域番号 |
09041031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
遠藤 織枝 文教大学, 文学部, 教授 (10203663)
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研究分担者 |
陳 力衛 目白学園短期大学, 講師 (60269470)
桜井 隆 明海大学, 外国語学部, 助教授 (60255031)
劉 頴 成城大学, 文芸学部, 講師
CHEN Li-wei Mejiro University, Women'college, Assistant Professor
LIU Ying Seijyo Univ., Faculty of Arts and Literature
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 湖南省 / 江永県 / 女書 / 中国女文字 / 陽煥宜 / 何艶新 / 何静華 / 三朝書 |
研究概要 |
中国湖南省江永県を中心とし、隣接する江華県、道県にまたがる地域の女性たちの間に伝わった文字-本研究では、主に中国女文字、女文字とするが、現地では女書といわれるので現地の人々の用語として記すときは、女書の語を用いる-が、現在どの程度残存するかについて、計6回の現地調査を行った。 延べ100か村を越す村村での聞き取り調査によって、この文字に関する情報を収集した結果、伝承者と呼べる人は陽煥宜(1909生)、何艶新(1940生)、何静華(1940生)の3人で、それ以外にはいないだろうこと、三朝書など、女文字を記した原資料はわずかながら、まだ残っていることが判明した。 最も新しく伝承者に加わった何静華は、遠藤らの調査がきっかけで文字力を回復した人物で、本調査が女文字の保存に、多少なりとも貢献できたことになる。 また、最後の伝承者と見られる何艶新の使用する文字の全体から、この文字の最終段階での実態を記録したいと考えて、何艶新の文字の実態調査を行った。その結果、何艶新の使用する文字数は約550字で、従来女文字がよくできるとされた女性たちが6,700文字を使用したという、その水準には、やや、及ばないことが明らかになった。陽煥宜の文字との比較では、何艶新の文字は、筆順や字形に漢字の影響を強く受けていることが判明した。
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