研究課題
本研究は、生涯学習のスタッフが世界においてどのような目的、方法、内容、プログラムによって育成されているかを明らかにし、今後の日本における生涯学習振興に寄与しようとするものである。本年度は、次の研究活動を行った。(1)日本における生涯学習スタッフの現状をこれまでの成果から整理し、その結果から(2)訪問面接調査のための調査票の作成を行う。(3)作成した調査票により、アジア・太平洋地域及びヨーロッパ地域における成人教育及び高等教育を中心とした教育機関を対象とした調査の実施を行う。研究対象地域としたオーストラリア、カナダ、タイ、スペイン、フランス、ドイツ及びスウェーデンの7カ国を対象とし、各国の文部省及び教育関連機関を調査した。共通の質問事項による面接訪問調査を行うとともに、各国の生涯学習の発展状況について、統計や資料を入手し、その概要を把握した。(4)特にドイツでは、世界の成人教育研究資料を大量に蓄積するユネスコ教育研究所への調査を行い、各国の各省庁における生涯学習スタッフの養成状況についての事前調査を兼ねて行った。(5)最後に、教育機関を中心とした生涯学習スタッフの養成状況について、各国の比較研究の成果をまとめるとともに、次年度の文部省以外の生涯学習関連機関を対象とした訪問面接調査の研究計画の作成を行った。