研究課題/領域番号 |
09041044
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | (財)中近東文化センター |
研究代表者 |
大村 幸弘 財団法人中近東文化センター, 学術局, 主任研究員 (10260142)
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研究分担者 |
中井 泉 東京理科大学, 理学部, 教授 (90155648)
平井 昭司 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (30112981)
平尾 良光 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 科学研究室長 (40082812)
雪島 宏一 早稲田大学, 教育学部, 非常勤講師
高浜 秀 東京国立博物館, 中国考古学室長 (60000353)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | アナトリア / 産地推定 / 青銅製品 / 鉄製品 / 黒曜石製品 / 土器 / 層位 / カマン・カレホユック |
研究概要 |
アナトリア古代遺跡出土遺物の産地推定のプロジェクトは、1997,1998,1999年の3年間行った。このプロジェクトでは、アナトリア古代遺跡から出土する青銅製品、鉄製品、鉛製品、ガラス製品、黒曜石製品、土器の原材料の産地を同定する作業を行った。まず最初として、出土地点の明確な遺物の採集が基本であり、その作業に重点を置いた。遺物を層位的に採集した遺跡は、アナトリアの中央部に一するカマン・カレホユック遺跡遺物である。また、出土層位の明確な遺物を、カイセリ近郊のキュルテペ遺跡、塩湖の東岸のアジェムホユック遺跡の発掘調査の協力により入手、分析資料として使用した。カマン・カレホユック遺跡では第I層-オスマン・トルコ時代、第II層-鉄器時代、第III層-中期・後期青銅器時代、第IV層-前期青銅器時代の4層を検出している。プロジェクトの基本作業は4点に絞られた。第一点目は、考古学的立場から、カマン・カレホユック発掘調査を行い、遺物の確認、出土遺物の整理、周辺遺跡の遺物の採集、第二点目は分析用遺物の分類、第三点目は、採集、分類、抽出した遺物の分析、第四点目は、考察、である。第一点目は、大村が中心となりカマン・カレホユックの層序をもとに遺物の採集を行った。第二点目は、平尾、平井、赤沼、中井、望月等が中心となり、中近東センター付属アナトリア考古学研究所で採集遺物の分類を行った。第三点目は平尾、平井、赤沼、中井、望月等が中心となりアナトリア考古学研究所で蛍光X線装置による採集遺物の組成分析を行った。蛍光X線装置以外による分析は、採集遺物日本へ持ち帰り組成分析を行っている。当プロジェクトによって、現段階で下記の点が明らかとなった。1)鉄器時代の銅の産地、2)鉄器時代の鉄の産地、3)全時代の黒曜石の産地、4)鉄器時代の土器の胎土の産地、等である。これらの他にも今後継続して行われる分析により他の遺物の産地も明らかになるものと思われる。
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