研究分担者 |
野津 隆志 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (40218334)
ALI M.Ashraf ダッカ大学, 教育研究所, 教授
北脇 秀敏 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (60251344)
衛藤 隆 東京大学, 大学院・教育研究科, 教授 (20143464)
土方 苑子 東京大学, 大学院・教育研究科, 教授 (50099909)
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研究概要 |
学校教育の普及は、保健水準の向上や家庭計画の実施と深い関係にある。バングラデシュでは,小学校教育の普及をめざしてさまざまな施策が実施中であり,タイでは,小学校に中学課程を併設した機会拡大中学校を設置することで前期中東教育の普及に成功しつつあることがわかった。こうした教育の普及課程のパターンは,日本の場合と同じかどうか,産業化のプロセスとどう関係しているかを検討するための基礎資料を収集した。 バングラデシュ班は,夏の調査で,農村部の子どもを就学させるための「教育のための食糧プログラム(FEP)」の対象校を6校,便所のない学校に便所とポンプを設置するユニセフプログラムや学校衛生向上プロジェクトの対象校を4校,どちらのプログラムの対象校でもない政府立小学校を4校尋ねて,各種のプログラムが末端ではどのように実施され,どの程度就学率を向上させているかを調査した。冬の調査では,FEPとユニセフプログラムの療法の対象となった小学校区の村に入り,家庭訪問をして個々の家庭の生活状況や親の保健衛生観念や教育に対する態度を調査した。また,厚生省,郡保健局施設や村の保健センターを訪問市,保健医療行政の概要を把握した。 タイ班は,松下国際財団助成金で一年早く研究に着手し調査対象村落も決定していたので,夏には村にホームステイし,子どもの生活ぶりの詳細な観察,家族計画の受容や家庭生活について14人の女性と面接,小学校の授業場面,教員会議,給食調理室などの観察をすることで,タイにおける小学校教育の全貌を把握することに努めた。冬の調査では,村の保健センターであるアナマイと学校との連携による学校保健の現状,小学校のタイという国に対するイメージや自己像について調査した。また,中学生・高校生の上級学校への進学意識について面接調査した。
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