研究課題/領域番号 |
09041053
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神野 直彦 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20145767)
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研究分担者 |
林 家彬 中国国務院発展研究センター, 室長
和泉 潤 朝日大学, 経営学部, 教授 (90110725)
仁連 孝昭 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (60127686)
田近 栄治 一橋大学, 経済学部, 教授 (10179723)
石 弘光 一橋大学, 経済学部, 教授 (60017530)
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キーワード | 中国 / 政府間財政関係 / 都市財政 / 農村財政 / 分税制 / 経済発展 / 都市インフラ / 少数民族 |
研究概要 |
今年度は中国の基礎自治体レベルの地方財政に調査対象を市乗り、経済発展と政府間財政関係との関連について調査を実施した。調査対象は典型的な後進地域の農村財政として、湖南省永順県を取り上げ、典型的な先進地域の都市財政として、広東省増城市を取り上げた。 湖南省永順県の農村財政の調査は、平成9年8月2日から8月7日までの日程で実施した。永順県は少数民族地域であり、湖南省の土家庭・苗族自治州に属している。つまり、土家族と苗族が居住する中国の39ある最貧県の一つである。 中国国務院発展研究センターも永順県については、地域開発計画を推進すべく支援している。こうした最貧県は予算では自己の財政を賄いきれないため、当然のごとながら、州、省、中央政府という上級政府の財政的支援を仰がなければならない。永順県は調査に協力的で、こうした政府間関係を解明することができただけでなく、永順県が予算外資金を工夫して調達している実態を明らかにすることができた。 これに対して増城市は、経済発展の早い広東省の省都である広州市の県級市である。この増城市への調査は、平成9年11月1日から7日まで実施した。増城市の敬愛正当のテンポが速いために、都市インフラの整備が焦眉の課題となる。しかし、財政が豊かであるため上級政府の支援は期待できず、民間資金の活用を図っている実態が調査できた。 こうした調査の成果を確実にするために事前の研究会を開催するもに、1月から2月にかけては国務院発展研究センターの林家彬氏の参加とともに調査をまとめる研究会を発表した。
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