研究課題/領域番号 |
09041056
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
渡邊 啓貴 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (80150100)
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研究分担者 |
村上 信一郎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授
坪郷 実 早稲田大学, 社会学部, 教授 (20118061)
田中 俊郎 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (90051862)
吉武 信彦 高崎経済大学, 地域政策学部, 助教授 (80240266)
小久保 康之 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (60221959)
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キーワード | EU / 日本 / 欧州外交安全保障政策 / 政治統合 / 日・EU政治関係 / 欧州委員会 / EU加盟各国 / 日・EU共同宣言 |
研究概要 |
本年度は、本プロジェクト最後の年度であったので、各自がこれまで行ってきた資料集めと意見聴取を完全なものにするために、それぞれ二〜三週間程度の調査を大体一回ずつ行った。とくに98年秋以降、コソボ紛争やその影響でCFSP(政治統合、欧州共通外交安全保障政策)が急速に進展したことを背景にEU加盟各国の対応もこれまでと違った展開が見られた。EUの政治的存在意義が変化していく中で、日・EU関係そのものがPKO協力などに至る軍事・安全保障の面にまで及ぶようになった。したがって、各自の研究にはこれまでの二年間の研究に加えて、こうした新たな視点が否応なく加えられた。この点は21世紀のEU及び日・EU関係を展望する本研究にとって大いにプラスの点と考えられた。 研究会は、例年通り、月一回を目標にして計9回程開催され、活発な意見交換が行われた。外国人研究分担者キルヒナーは11月に来日し、最近の欧州政治統合を地域紛争解決プロセスの見通しの中で解説したが、そうした分析のうちに日本との協力可能性が検討・討議された。 最終報告については、各自の立場で各国と日本との関係が執筆され、報告書にまとめられる予定である(3月下旬発行)。田中の日・EU関係の概論的研究に加え、日仏関係、日・ベネルクス関係、日独、日伊関係などの論考が公表される。いずれも3年間の研究成果である。ただ、本研究全体はうまくいったものと確信するが、日本とオーストリア関係など中立国との関係が手薄であったことは否めない。最近の極右政党の現象と日本との関係などが上手く盛り込めればもっとよかったと思われる。
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