研究課題/領域番号 |
09041057
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
関 啓子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20107155)
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研究分担者 |
レベジュフ イリナ ロシア科学アカデミー, 東洋学研究所, 日本研究部長
町村 敬志 一橋大学, 社会学部, 助教授 (00173774)
澤野 由紀子 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 主任研究官 (40280515)
岡田 進 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014445)
木村 英亮 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (70012391)
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キーワード | 民族アイデンティティ / ライフヒストリー / 教育改革 / 経済改革 / 民族教育 / 多民族・多文化都市 / タタール人 / エスニックメディア |
研究概要 |
本年度の課題は、タタルスタン共和国に民族アイデンティティの形成をめぐる実態調査を行なうこと、比較対象としてのバシコルトスタンの資料を収集すること、多民族都市モスクワにおける人間形成のありようを、ライフヒストリー研究・都市空間の研究・経済状態の研究という観点から多角的に究明すること、こうして、経済・社会過程をふまえつつ、ロシア人と非ロシア人のアイデンティティ形成のありようと課題を明らかにすることにあった。当初計画したアゼルバイジャンの調査研究は研究分担者である外国人研究者の都合により次年度にまわすことになったが、それにかわってモスクワのアゼルバイジャン人の人間形成をライフヒストリー研究として進めることができた。 8月から9月にかけて、関・木村・澤野がロシア連邦のモスクワとタタルスタン共和国を訪れ、民族教育の実態や教育改革の現状を調査した。民族学研究所および教育科学アカデミーで、専門家と討論する機会をもった。とくに従来手薄であった民族学校の研究や宗教機関の人間形成力の解明などに先行研究を凌ぐ成果をあげることができた。また第二回世界タタール人大会に参加できたことも大きな収穫であった。9月には岡田もモスクワを訪問し、経済・社会過程の実態を調査した。10月から11月にかけて、関と町村がモスクワを訪ね、多民族都市モスクワの発展を人間形成を支える都市空間のありようの変容という観点から調査した。少数民族の行事への参加、エスニック・メディアの調査、科学アカデミー所属社会学研究所での意見交換などに恵まれた。 次年度実施予定のウズベキスタン研究とアゼルバイジャン研究の準備は、今年の成果をふまえ、かつ外国人研究分担者と連携をとり、順調に進んでいる。
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