研究課題/領域番号 |
09041057
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
関 啓子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20107155)
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研究分担者 |
澤野 由紀子 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 主任研究官 (40280515)
岡田 進 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014445)
木村 英亮 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (70012391)
町村 敬志 一橋大学, 社会学部, 教授 (00173774)
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キーワード | 民族アイデンティティ / ライフヒストリー / 教育改革 / 経済改革 / 民族教育 / 多民族・多文化都市 / 非ロシア人 / エスニック・メディア |
研究概要 |
本年度は、ウズベキスタンの文化研究を中心にするとともに、本基盤研究(A-2)の第3年次にあたるため、これまでの調査研究でえた資料の整理、補充調査、研究の成果のとりまとめを行った。また、このとりまとめのために、研究分担者の招聘を行なった。 1999年8月末に関啓子(研究代表者)がモスクワを訪問し、非ロシア人のアイデンティティをめぐる補充調査を実施した。同8月には、これまで実施できなかったトルコの調査を研究分担者内藤正典が行った。トルコ研究は、本研究がロシアのムスリム圏を研究対象にし、それらの文化がトルコとの密接な関係にあることから、是非実施したいと願っていたものである。同9月には、関、内藤、および研究分担者落合一泰が、ウズベキスタンのタシケントとサマルカンドで、民族アイデンティティの形成をめぐる調査を行った。宗教施設、文化施設、教育施設を総合的に調査し、文化財の人間形成にはたす役割の考察や、宗教と教育と政治との関係の解明に成果をあげることができた。教育施設では初等・中等学校ばかりでなく、建設されたばかりのイスラーム大学も見学・調査できたことは収穫であった。これらの調査により、教育施設ばかりでなく、宗教さらには文化施設を含む育ちの場が生きることに弾みをつける民族イメージの形成を促していることを明らかにすることができた。 2000年3月にウズベキスタンから研究分他者(Edem E.Ablaev教授)を招聘し、研究成果のとりまとめに加わってもらった。彼がウズベキスタンばかりでなく、キルギスタンなどの中央アジア諸共和国の民族アイデンティティの形成にかかわる資料を収集してくれたので、旧ソ連邦構成共和国のうち中央アジアの共和国についての貴重な資料がそろうこととなった。
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