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1999 年度 研究成果報告書概要

ソ連邦崩壊後の民族アイデンティティの形成

研究課題

研究課題/領域番号 09041057
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 広領域
研究機関一橋大学

研究代表者

関 啓子  一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20107155)

研究分担者 澤野 由紀子  国立教育研究所, 生涯学習研究部, 主任研究官 (40280515)
岡田 進  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014445)
木村 英亮  横浜国立大学, 教育学部, 教授 (70012391)
町村 敬志  一橋大学, 社会学部, 助教授 (00173774)
研究期間 (年度) 1997 – 1999
キーワード民族アイデンティティ / ライフヒストリー / 教育改革 / 経済改革 / 民族教育 / 他民族・多文化都市 / 非ロシア人 / エスニック・メディア
研究概要

本研究は、ソ連邦崩壊後の民族アイデンティティの形成をめぐる国際的学際研究で、主に3つのパートと2つの補足的要素から構成された。第1パートはソ連邦崩壊後にロシア連邦に残りつつも、自立性を高めているタタルスタンとバシコルトスタンにおける民族アイデンティティの形成とその変容をめぐるものである。第2パートはソ連邦崩壊後独立したウズベキスタンとカザフスタンでの民族アイデンティティの形成をめぐる比較検討である。第3パートは多民族都市モスクワにおける非ロシア人研究で、独特の多民族の共生のありようを考察するものである。補足的要素の1はトルコ研究である。研究対象地域がムスリム圏であり、トルコの影響のつよいところから必要となったものである。補足的要素の2は、アゼルバイジャンとアルメニア研究で、モスクワの非ロシア人研究から派生した。
調査対象地域は、いずれも日本においては研究の浅い地域であるが、私たち研究者グループが教育学、歴史学、地理学、人類学、社会学の専門家によって構成されていることもあり、多領域の資料の収集によってこれらの地域研究の進展に貢献できたと思う。比較研究と学際的考察により、いくつかのユニークな視点と仮説、民族共存を導くファクターなどを引き出すことができた。調査対象地域にみられるアイデンティティ形成への動機の強弱の原因と、その際のこだわりの違いを浮上させた。差異が生ずる原因として、ディアスポラと民族間関係の歴史および民族間バランスの心性が析出された。また、民族アイデンティティにかかわる人間形成の考察に不可欠な視点として民族イメージや育ちの場、都市の景観が、仮説的に導き出された。異文化間の関係が対立から共生に向う契機および関係変容を作り出すファクターの析出に成功した。さらに、アブラエフ教授(研究分担者)の招聘により、ウズベキスタン研究の深化が実現したことも成果の一つである。

  • 研究成果

    (34件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (34件)

  • [文献書誌] 関 啓子: "ロシアに生きる非ロシア人のアイデンティティ形成"一橋論叢. 120巻4号. 36-53 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 澤野 由紀子: "『市民社会』への移行を促す生涯学習体系の構築-ウズベキスタン国の教育改革-"ロシア・ユーラシア経済調査資料 ユーラシア研究所. No,798. 2-13 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 内藤 正典: "イスラム脅威論の虚像と実像"一橋論叢. 120巻4号. 76-95 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 落合 一泰: "<メキシコ的なるもの>の視覚化とその背後"一橋論叢. 120巻4号. 54-75 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 町村 敬志: "Symbolic Use of Globalization in Urban Politics in Tokyo"International Journal of Urban and Regional Research. Vol.22-2. 183-194 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田 進: "バシコルトスタン:主権国家への道と経済の現状"ロシア・ユーラシア経済調査資料 ユーラシア研究所. No,799. 15-34 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 関 啓子: "マイノリティのアイデンティティ形成を考える-つくりだされる弱者たちにとってのひとりだちとは-"地方自治と教育政策 日本教育政策学会年報. 第6号. 84-91 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 関 啓子: "GLOBAL CITIZENSHIP AND CULTURAL IDENTITIES"Hitotsubashi Journal of Social Studies. Vol.31. 85-95 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田 進: "移行期ロシアにおける市場経済主体の形成(上)"ロシア・ユーラシア経済調査資料 ユーラシア研究所. 806号. 16-33 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡田 進: "移行期ロシアにおける市場経済主体の形成(下)"ロシア・ユーラシア経済調査資料 ユーラシア研究所. 808号. 33-42 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 関 啓子: "モスクワにおける非ロシア人"一橋論叢. 121巻2号. 34-37 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 関 啓子: "ウズベキスタンにおける民族・宗教・教育-人間形成の視点からの考察-"ロシア・ユーラシア経済調査資料 ユーラシア研究所. 812号. 12-27 (2000)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 関 啓子: "タタルスタンとバシコルトスタンにおける教育政策とエリート形成"タタルスタン、ウドムルチャにおける国家形成とエリートスラブ研究センター-研究報告シリーズ-. No.66. 3-13 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中内敏夫、関啓子、大田素子: "人間形成の全体史 比較発達社会史の冒険〜ひとりだちをめぐるタタール人の葛藤の歴史"大月書店. 341 (1998)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 木村 英亮: "ロシア現代史と中央アジア"有信堂. 256 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 内藤 正典(編集者)(落合、関等と共著): "地球人の地理講座 6 うちとそと"国のなかの「うち」と「そと」. 158 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 町村 敬志: "越境者たちのロスアンジェルス"平凡社. 288 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "Cultural Identities of Non-Russians in Russia"The Hitotsubashi Review. Vol. 120-4. 36-53 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yukiko Sawano: "The System of Life-long Learning for Realization of "Civil Society""BecTHИK 3KOHOMИKИ 3KC-CCCP. No. 798. 2-13 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Masanori Naito: "Rethinking of Lalamic Threat"The Hitotsubashi Review. Vol. 120-4. 76-95 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kazuyasu Ochiai: "Visualization on "the Mexicanness" and its Background"The Hitotsubashi Review. Vol. 120-4. 54-75 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takashi Machimura: "Symbolic Use of Globalization in Urban Politics in Tokyo"International Journal of Urban and Regional Research. Vol. 22-2. 183-194 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Susumu Okada: "Bashkir : Political structure and Economic situation"BecTHИK 3KOHOMИKИ 3KC-CCCP. No. 799. 84-91 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "A Study on the Formation of Identity of Minorities"Annual Bulletin of JASEP. No. 6. 84-91 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "Global Citizenship and Cultural Identities"Hitotsubashi Journal of Social Studies. Vol. 31. 85-95 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Susumu Okada: "Formation of Subjects in Market Economy at a Turning Point in Russia (2)"BecTHИK 3KOHOMИKИ 3KC-CCCP. No. 806. 16-33 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Susumu Okada: "Formation of Subjects in Market Economy at a Turning Point in Russia (2)"BecTHИK 3KOHOMИKИ 3KC-CCCP. No. 808. 33-42 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "Non-Russian in Moscow"The Hitotsubashi Review. Vol. 121-2. 34-47 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "Ethnicity, Religion and Education in Yzbekistan"BecTHИK 3KOHOMИKИ 3KC-CCCP. No. 812. 12-27 (2000)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki: "Educational Policy and becoming Elite in Tatarstan and Bashkortstan"Occasional Papers on the Elite of the Mid-Volga Ethnic Republics, Slavic Research Center Hokkaido University. 3-14 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Keiko Seki, Toshio Nakauchi, Motoko Octa (eds.): "The Whole History of Formation of Human Beings"Otsuki-Shoten. 341 (1998)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hidesuke Kimura: "Modern History in Russian and Central Asia"Ushin-do. 258 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Masanori Naito (ed.): "How to Create Intercultural Relationship within a Country"Otsuki-Shoten. 158 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takashi Machimura: "Los Angeles"Hiebonsha. 288 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2001-10-23  

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