研究課題/領域番号 |
09041060
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
矢ヶさき 典隆 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (30166475)
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研究分担者 |
田瀬 則雄 筑波大学, 地球科学系, 教授 (40133011)
菅野 峰明 埼玉大学, 教養学部, 教授 (10114208)
斎藤 功 筑波大学, 地球科学系, 教授 (90006586)
高橋 重雄 青山学院大学, 経済学部, 教授 (40236279)
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キーワード | ハイプレーンズ / オガララ帯水層 / 灌漑 / フィードロット / 牛肉産業 / 土地利用 / 持続的環境利用 / 地下水管理 |
研究概要 |
アメリカ合衆国の大平原ハイプレーンズ地域では、1960年代以降、アメリカ最大の地下水資源であるオガララ帯水層からの揚水が活発化してセンターピボット灌漑が進展し、地域経済や社会に著しい変化が生じるとともに、持続的な環境利用が重要な課題となった。本研究は、地下水の利用と管理、灌漑農業、土地利用方式、肥育・食肉加工業、人口動態、民族集団、日本との経済的関係などについて現地調査に基づいて検討し、それらの作業を通じてハイプレーンズの地域生態を解明するとともに、持続的環境利用の在り方を考察することを目的とした。 過去2年間の現地調査の成果を踏まえて、7月から9月にかけてカンザス州南西部とテキサス州北西部をおもな調査地域として現地調査を実施した。河川灌漑の時代に展開した甜菜糖産業、センターピボット灌漑装置の普及にともなって劇的に変化したサンドヒルズ地帯の土地所有と土地利用、1990年代中頃から急速に発展した企業的養豚業と大規模酪農、地方都市の機能と商業的土地利用、人口動態と小都市の動向、地下水面の低下と地下水管理地区の実態、日系企業の進出動向などについて、新しい調査結果を蓄積することができた。こうした研究成果の一部はすでに学術論文として公表した。 今後とも研究成果を継続的に学術雑誌に投稿するようにつとめるほか、単行本として研究成果を広く公表することを計画している。また、オガララ帯水層地域で得られた知見をアメリカ西部の他の灌漑地域と比較検討する研究プロジェクトを計画しており、灌漑農業地域の持続的環境利用について今後も継続して研究するつもりである。
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