研究課題/領域番号 |
09041065
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
応地 利明 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60024212)
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研究分担者 |
三浦 励一 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60229648)
月原 敏博 大阪市立, 文学部, 講師 (10254377)
田辺 明生 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (30262215)
古川 久雄 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (00026410)
高谷 好一 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (90027582)
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キーワード | 在来農法 / 農業地理 / 農牧複合 / 農村社会 / ミレット(雑穀) / 西アフリカ / 西アジア / インド |
研究概要 |
応地は、西アフリカにおいてその存在を提唱しつつあるサヘル農耕様式の概念の精緻化とその分布域確定のため、ニジェール南部およびナイジェリア北部において資料を収集した。べナンでは、気候帯にともなう農法の変化を、イスラエルおよびウズベキスタンでは主に犂の形態の変異を、インドの西部ヒマラヤ前山地帯では、雑穀と他農耕との接触状況を調査した。 高谷は、イスラエルでは北部高原のパレスチナ人地区の混牧農業と海岸部のユダヤ人の農園的農業、ウズベキスタンでは西部の低平乾燥地と東部の山岳地の農業を比較調査し、これらをアフロ・ユーラシアの農業の中に位置づける試みをした。 古川は、インドの中西部3州を調査し、乾燥ステップ気候の灰色土・塩類土から、乾燥モンスーン気候の栗色土・テラロッサ、モンスーン気候のラテライト性土・赤黄色土・グルムゾルへと変異するのにともなう農業形態の変化を調査した。 田辺は、インド・オリッサ地方における農耕慣行について歴史人類学の視点から調査を行い、18世紀から現在に至る、水田稲作、焼畑耕作、狩猟採集、家畜飼育の組み合わせの変遷を探った。 月原は、農耕と家畜飼養の共生関係を明らかにするため、イランにおいては遊牧民の定住化にともなう農畜結合の変化、インドにおいてはミルク生産革命の発展経路について資料を収集した。 三浦は、マリのサヘル帯の農業限界付近における生存戦略としての耕地雑草および野生穀類の採集食用慣行を調査し、農業生産の安定性が高い南部地域との比較を行った。 保坂およびジャロは、農民人口の流動性の把握をテーマとして、マリのバンバラの農村において、土地利用、村落人口、通婚圏、親族間通婚の頻度、世帯内の空間構成について調査を行った。
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