研究課題/領域番号 |
09041074
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
小柴 徹修 東北学院大学, 経済学部, 教授 (20048812)
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研究分担者 |
RUTHERFORD T University of Waterloo Environmental Stu, Associate
UNKOVIC Denn Meyer, Unkovic & Scott Attorneys at Law, Attorney a
PARKER Paul University of Waterloo Environmental Stu, Professor
SANFORD Dani Whitworth Colege, Graduate Program, Director P
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キーワード | NAFTA / 対外直接投資 / 日系自動車・同部品メーカー / 産業内貿易 / 通商摩擦 / グローカリズム / グローカル戦略 |
研究概要 |
1 調査した日系自動車メーカーは、カナダがトヨタTMMCとホンダHCM、米国がトヨタ・GM合弁企業NUMMI、ホンダHAM、三菱MMMA、富士重工・いすゞSIA、メキシコが日産メキシコ,日産クエルナバカである。同様に、調査した日系自動車部品メーカー等は、米国がカンタスとイ-グルウィングス、メキシコがアツギ・メキシカ-ナ、レア、およびマキラド-ラ地域である。 2 資料収集は上記の各企業のほか、米国通商代表部(USTR)と米国印刷局(USGPO)で行った。 3 今回の調査でえられた知見の主なものは以下の点である。 (1)NAFTA域内へ進出している日系自動車・同部品メーカは資本財の輸入先を日本から現地国へ急速に移行させるとともに、例えばカナダでエンジンをつくり米国へ輸出するなど域内の取引を拡大させている。 (2)日系企業は米国への進出が厳しい競争と企業環境に直面しているが、カナダとメキシコへの進出では概ね現地国での受入れが良好である。なお、米国経済が良好であるので、米ビッグ3との競合は一息ついている。 (3)NAFTA域内への進出企業の事業成果を決める重要なポイントは、現地国での受入れ態勢と進出企業の現地化の程度である。日系企業は現地国スタッフの起用が一般に低いが、現地国スタッフの登用方法とその内容が今後ますます重要となる。これに関し最も重要な点は、企業が国際的な視野に立ち、雇用や環境等、地元に配慮したグローカルリズムに基づくグローカル戦略の一層の展開とそのための企業内コミュニケーションの深化がますます重要となろう。経済・社会環境の変化に対応し、日本人と現地国のスタッフ・従業者との間の充分なコミュニケーションの機会と密な意志疎通の深まりが問われている。
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