研究課題/領域番号 |
09041075
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
齋藤 壽彦 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (80049957)
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研究分担者 |
宮脇 孝久 岐阜経済大学, 経済学部, 助教授 (90247544)
大石 雄爾 駒沢大学, 経済学部, 教授 (80052554)
相田 利雄 法政大学, 社会学部, 教授 (90061217)
劉 進慶 東京経済大学, 経済学部, 教授 (30096458)
竹内 壮一 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (40049953)
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キーワード | 韓国銀行 / 台湾銀行 / 台湾の電気・電子産業 / 韓国の電気・電子産業 / 対アセアン直接投資 / 日本産業の技術供与 |
研究概要 |
1.本研究は、近年におけるアセアンを舞台とした、日本・韓国・台湾の直接投資における競争と協調の関係を明らかにすることを課題としている。 2.この課題を果たすために定例研究会を8回開催し、個別研究発表を行うとともに、長銀総研、さくら総研、ジェトロらの専門家を招き、専門分野の研究状況をフォローした。 3.さらに、直接投資の状況についての、韓国・台湾実地調査を実施した。韓国では三星経済研究所、大宇経済研究所、財政経済院、通商産業部、韓国銀行、韓国輸出入銀行、中小企業振興公団等へのインタビューを行い、また関係資料を収集した。台湾では、経済部工業局らの政府関係機関、野村総研台北支店らの日系企業、台湾電路らの台湾企業、資訊工業策進会らの業界団体らに大して30回近いインタビューを行い、また関連資料を収集した。 4.今回の調査で、日本・韓国・台湾の対アセアン直接投資の進展状況を、具体的に把握することができた。日本・韓国・台湾の企業が直接投資において、競争と協調の関係を有していることの概要を確認することができた。韓国企業が海外進出する場合に、日本企業に部品を依存することが多いことも、今回の調査で明らかになった。 と同時に、韓国が日本との競争を避け、日本の進出がたちおくれた地域へ進出しようとしていることに見られるように、「すみわけ」の関係をとらえることの重要性も認識するに至った。 5.日韓台の企業のアセアンにおける接点は、電気・電子産業において最もはっきりと見られることが、今回の調査により明らかとなった。日本に比べて、韓国や台湾の企業の海外投資に限界が見られる状況のもとにおいては、このような産業の製品に焦点を絞って、三国の競争と協調の関係を立体的に捉えていかなければならないという見解に到達した。
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