研究課題
基盤研究(B)
1.本研究の対象であるブラジル、中国、マレーシア、インドネシアの4ヶ国において、外国に在住する外国人子女の教育について、ブラジルのように自国人子女のための「ブラジル人学校」を設置したり、外国で受けた教育を自国での教育と同等のものとみなすなどの措置を講じている国がある一方で、中国のように外国の教育システムに従うことは当然のここと考え、帰国後のことは個々人が責任をもって解決すべきだとする国もある。2.これら4ヶ国では、それぞれの国に在住する外国人子女の教育については、外国人に任せる、すなわちインターナショナルスクールや外国人学校に任せ、自国の学校に受け入れる場合でも、特別の措置は講じないというのが一般的である。3.わが国に在住する外国人子女の教育は大きな課題であるが、ブラジルでの現地調査で明らかになったように、両親のみが渡日し残された子どもに様々な問題が生じているということも見落とすべきではない。4.外国人子女およびその保護者の出身国・地域、来日の目的等はきわめて多様であり、その多様性を知ることが重要である。外国人子女をわが国の学校に受け入れる際には、外国人であることに特別な配慮をすることが必要な場合が多いが、外国人であることをことさら意識する必要がない場合もある。5.多様な背景をもって来日している外国人子女それぞれの向上につながるような、また日本の子どもにとって国際理解に役立つような、教育の在り方が課題である。
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