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1998 年度 実績報告書

海洋地殻生成のダイナミクス-オマーンオフィオライトを例として

研究課題

研究課題/領域番号 09041101
研究機関新潟大学

研究代表者

宮下 純夫  新潟大学, 理学部, 教授 (60200169)

研究分担者 高澤 栄一  新潟大学, 理学部, 講師 (80222082)
石川 剛志  静岡大学, 理学部, 講師 (30270979)
海野 進  静岡大学, 理学部, 助教授 (30192511)
川幡 穂高  地質調査所, 海洋地質部, 主任研究官
荒井 章司  金沢大学, 理学部, 教授 (20107684)
キーワードオフィオライト / 海洋地殻 / オマーン / マントル / 斑れい岩
研究概要

各研究グループごとに成果を要約する.マントルグループは,モホ漸移帯でのメルトーマントルの反応過程の解析とその地域的不均質性を明らかにした.また,川砂のスピネルの分析から,マントルが枯渇した特徴を有していることを明らかにした.広域的なマントルの岩相変化についても,次第に輪郭が明らかになりつつある.
斑れい岩グループは,従来一連とされていた斑れい岩層を2つに区分した.そして,海嶺伝播に伴う地殻深部でのプロセスをモデル化した.また,海嶺セグメントの中心部を同定し,海嶺軸方向に沿ったマグマ組成変化を明らかにした.斑れい岩層の鉱物組成変化から,サイクリックユニットを同定するとともに,斜長石の逆累帯構造の解析から上部マントルからマグマチェンバーへのマグマプロセスの解明へと進みつつある.地殻上部グループは,シート状岩脈群の方向や岩脈の厚さについて広域的に解析し,数kmオーダーでの海嶺のセグメント構造の実体を初めて明らかにした.また,ダイクの幅が海嶺軸方向に沿って系統的な変化を示すことを見いだし,マントルや斑れい岩から推定されていより規模の大きなセグメント構造との対応関係を明らかにした.
変質・地球化学グループは,変質鉱物組み合わせの変化,変質度合などについて記載し,変質条件と層序的位置との関係について検討を進めている,また,Sr同位体組成を用いて,海水が地殻のかなり深部まで到達していることを明らかにした.このほか,アレイユニットの地球化学的検討の結果,これらが極めて特異な性格を持っていることも判明してきた.
構造グループは,オフィオライト基底部の変成岩について2方向の線構造を有するものや,全く線構造が見られない岩石も存在することなどを発見している.この過程で,線構造の認定方法という一般に広く用いられている研究手法自体の再検討をおこない,厳密に線構造を決定する方法も提唱している.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Umino,S.and Horio,A: "Multistage megma mixing revealed inphenocryst zoning of the Yunokuchi Pumice,Akagi Volcano,Japan." Journal of Petrology. 39. 101-124 (1998)

  • [文献書誌] 宮下純夫・松尾重明: "MORBか沈み込み帯火成活動か一麻木・吉田(1998):徳島県南東部の四万十帯北帯に分布する沈み込み帯型緑色岩への討論" 岩石鉱物鉱床学会誌. 93. 347-351 (1998)

  • [文献書誌] Miyashita,S.et al.: "The Nipesotsu Greenstone complex with special referrences to the lateralvariation of green-stone complexes in the northern Hidka zone,Hokkaido Japn" Jour.Geol.Soc.Japan. 印刷中.

  • [文献書誌] Arai,S.et al.: "Concentrationof incompatible elements in oceanic mantle:Effect of melt/wall interactionin stagnant or failed conduits within peridotite" Geochim.Cosmochim.Acta. 61. 671-675 (1997)

  • [文献書誌] Arai,S.: "Control of wall-rock composition on the formation of podiform chromitites as a result of magma/peridotite interaction." Resource Geol.47. 177-187 (1997)

  • [文献書誌] Kawahata,H.et al.: "Sulfate in plagiogranites from the Troodos ophiolite,Cyprus." Geochem.Jour.31. 119-124 (1997)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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