| 研究課題/領域番号 |
09041104
|
|---|
| 研究機関 | 名古屋大学 |
|---|
研究代表者 |
柴田 隆 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70167443)
|
|---|
| 研究分担者 |
村田 功 東北大学, 理学部, 助手 (00291245)
福西 浩 東北大学, 理学部, 教授 (90099937)
長田 和雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80252295)
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60022729)
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
|
|---|
| キーワード | 北極 / 成層圏 / PSCs / ライダー / スピッツベルゲン / アラスカ / オゾン / エアロゾル |
|---|
| 研究概要 |
本年度の学術調査は前半、前年度までのデータ整理期間(4月〜11月)と、後半、冬季観測期間(12月〜3月)に分けて実施された。
(前半、4月より11月)前年度の観測、及び平成8年度で終了した国際学術調査「アラスカとスピッツベルゲンにおける極成層圏エアロゾルの観測」にて明らかとなった液体PSCの存在に関し、高濃度のPSCは、北極上空では、必ずといっていいほど、大粒径液滴PSCとして観測された。平成7年以降に観測された数多くのPSCの事例にていて、気象データとともに詳細な解析を試みた。また、液的PSCの発生過程に関して、硫酸、硝酸、水の三成分溶液粒子と固体粒子の外部混合が上記液的PSCの発生を説明できるという仮説に基づき、微物理数値モデルを作成した。以上の検討の結果、不均一化学反応過程でオゾン減少が生じているならば、この液滴PSCが主要な役割を果たしていることがほぼ確実であることが明らかとなった。
この期間後半は、前年度までの観測結果の解析及び数値実験をすすめるとともに、現地の研究分担社者による観測予備調査、ドイツアルフレッドウェゲナー研究所及び国内での機器整備等をおこない、来る冬季の観測にむけての準備を整えた。
(後半、12月より3月)この期間は、ライダー観測を中心に、スピッツベルゲンでは気球搭載エアロゾル計測器によるエアロゾル観測、アラスカではレーザーへテロダインによるオゾン・HNO_3観測も重ねておこなった。また地上でのエアロゾル採集も実施した。PSCsは、本年度冬季は2月下旬にいたるまでの間スピッツベルゲンではほとんど観測されない。
|
