研究課題/領域番号 |
09041110
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
金子 新 広島大学, 工学部, 教授 (10038101)
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研究分担者 |
花輪 公雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40142921)
山形 俊男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50091400)
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
轡田 邦夫 東海大学, 海洋学部, 助教授 (40205092)
淡路 敏之 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40159512)
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キーワード | 西太平洋 / 赤道海流系 / エル・ニーニョ / 商船観測 / ADCP / 長期反復計測 / 気候変動 / 異常気象 |
研究概要 |
平成11年度、ADCPを搭載した鉱石運搬船「ファースト・ジュピター」は、6月にヨーロッパ航海から帰国した後、西オーストラリアに1往復、東オーストラリアに2往復、カナダに1往復,南アフリカに1往復して順調に海流データを収得した後、平成12年1月にシンガポールで保守のため3年振りのドッグ入りとなった。この時、広島大学の研究分担者2名がシンガポールに出張して、船底に取り付けられた音響ドップラー流速分布計(ADCP)を検査したところ、ポリウレタン製の音響窓の内側に少量のヘドロがたまっていたもののADCP自体に何ら損傷はなく、今後もADCP観測を支障なく続行できることが判明した。そして、ヘドロを取り除き、船底との間に段差が出来ないように音響窓を慎重に取り付け保守・整構を完了した。平成12年2月20日〜2月22日に、研究代表者と広島大学の研究分担者2名が、外国人研究分担者のいるオーストラリア産業科学研究機構を訪問し、西太平洋とインド洋東部の観測データを交換すると共に、研究成果のまとめと今後の共同研究方策についての有益な会議を持った。本年度得られた主な研究成果を以下に列挙する。 (1) 北赤道反流は、99年1月データには存在しなかったが、99年7月データには北緯3^○を中心とした非常に強い流れとして現れた。しかしながら、99年9〜10月データでは再びほとんど認められなかった。 (2) 房総半島南方の黒潮は、99年7月データまでは離岸していたが、99年9〜10月データでは接岸し、特に99年10月に流速が増大した。この流速の増大は、99年11月に遠州灘南方の黒潮が一時的に大蛇行流路を取っていたことと関係しているかもしれない。 (3) 北赤道海流の流軸は、99年1月には14^○Nにあったが、それ以降はその中心を北緯10^○あたり移した。
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