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1997 年度 実績報告書

CERN-SPSの陽子ビームを用いた宇宙線観測装置の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 09041112
研究機関神奈川大学

研究代表者

鳥居 祥二  神奈川大学, 工学部, 助教授 (90167536)

研究分担者 鈴木 聡  トリノ大学, 客員教授
山上 隆正  文部省宇宙科学研究所, 助教授 (40013718)
笠原 克昌  芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (00013425)
吉田 賢二  神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
田村 忠久  神奈川大学, 工学部, 助手 (90271361)
キーワード宇宙線 / 陽子 / 電子 / 加速器テスト / CERN / 高エネルギー / 粒子識別 / シンチファイバー
研究概要

気球に搭載して宇宙線電子成分の観測を行なった装置を、スイス連邦ジュネ-ブ市にある欧州共同原子核研究所(CERN)に輸送して陽子ビームを用いて性能テストをおこなった。この装置はシンチレーションファイバーを用いたイメージング・カロリメータで、シャワーの3次元的発達の違いを用いて,陽子と電子の選別を行なうという新しい原理にもとずく装置である。
平成8年度の電子ビームによるテストによって、電子に対する観測性能は明らかになったが、実際の観測では雑音となる陽子成分の除去性能を調べるのが今回の実験の目的である。このため、観測とほぼ同じエネルギー領域(30GeV〜250GeV)の陽子ビームを照射してテストを行なった。ビームテストはCERNのWest AreaにあるT1/X5のテストビームラインを用いて、9月9日から9月17日の9日間行なった。実験の実施にあたっては、特に250GeVの陽子のために2次ビームの利用が認められたほか、装置を載せる移動式架台や装置の搬入、移動作業にもCERN側の全面的協力がえられスケジュール通りの実験が行なわれた。
このテストでは、できる限り実際の観測に近い状態でのデータを得るため、陽子ビームに対する装置の角度や入射位置を変えながら、約10万例のイベントを得た。このデータのすべてについて現在すでに基礎的解析を終えている。その内容については、すでの国内外の会議で一部を発表しているが、これまでの方法による陽子除去についてシミュレーションと矛盾しない結果が得られている。今後は、新しい陽子除去方法の開発のためにデータ解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Shoji Torii: "A Pb-SciFi Imaging Calorimeter for High Energy Cosmic Electrons" AIP proceedings(SciFi 97). (発表予定). (1998)

  • [文献書誌] 田村 忠久: "加速器によるBETS-2の性能テスト" 大気球シンポジューム報告(宇宙研). (発表予定). (1998)

  • [文献書誌] 山上 隆正: "BETS-2による高エネルギー電子観測" 宇宙科学研究所報告. 34. 45-73 (1997)

  • [文献書誌] Shoji Torii: "Cosmic Ray Electron Observations from 10 to 100 GeV with the BETS Detector" Proc.of 25th International Cosmic Pay Conference. 3. 117-120 (1997)

  • [文献書誌] Shoji Torii: "Balloon Borne Electron Telescope with Scintillating Fibers" Proc.of International Society for Optical Engineering. 2806. 145-154 (1996)

  • [文献書誌] Shoji Torii: "An Imaging-Calorimeter Telescope for Electron Observation Using Scintillating Fibers" Proc.of UCLA International Conf.in Imaging Detectors. 35-43 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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