研究課題/領域番号 |
09041115
|
研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
江尻 全機 国立極地研究所, 資料系, 教授(資料主幹) (30013692)
|
研究分担者 |
行松 彰 国立極地研究所, 研究系, 助手 (70260007)
堤 雅基 国立極地研究所, 研究系, 助手 (80280535)
岡田 雅樹 国立極地研究所, 情報科学センター, 助手 (40270425)
田口 真 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助教授 (70236404)
岡野 章一 国立極地研究所, 研究系, 教授 (10004483)
|
キーワード | オーロラ・大気光 / オーロラダイナミックス / 大気波動 / 地球磁気圏 / 極域超高層大気 / イメージング / テレサイエンス |
研究概要 |
96年11月に南極点基地に設置されたASIは97年4月から実運用を開始した。極地研究所から衛星回線を通じてASI制御用コンピュータに接続し、運用モード設定、CCDカメラ制御、データ取得、国内へのデータ転送を行う。1日に国内に転送可能なデータ量は約4MBである。運用開始から観側装置の調整及びソフトウェアの改修を続け、6月中旬から8月末まで本観測を行った。国内に転送されたサンプル画像からASIが順調に稼働していることが確認された。8月に岡野がスウェーデン・キルナのIRFにおいてオーロラ画像の高速解析に関する研究について打ち合わせ、ノルウェーのオスロ大学においてはカスプ・オーロラの南北半球比較観測の計画・検討及び観測モード制御コマンドプログラムを開発した。9〜10月に堤がオーストラリアのラ・トローブ大学及びアデレイド大学にて、ASI観測で得られた初期結果をレーダー等による中層大気観測結果と比較検討するとともに、大気重力波の時空間伝播特性の新たな解析手法を開発した。11月には田口が南極点基地へ赴き、97年観測シ-ズンのデータテープ回収、空テープの補給、絶対感度校正、新しいテープドライブの接続、故障したテープドライブの回収、現地支援要員の訓練を行った。98年1月には修理したテープドライブとOH観測用フィルターを南極点に輸送し、現地支援要員の手によりASIにインストールされた。一方、持ち帰ったテープに記録された約100GBの画像データは、静止画像及び動画像として公開されている。97年観測シ-ズンに得られた全画像を一通り見渡し、極点におけるオーロラの日変化や昼側カスプ領域に現れるオーロラについて調べた。またオーロラが現れていない時間帯に観測された大気光イメージに大気波動によると思われる変動現象が見つかっている。現在、特に興味深い昼側カスプ・オーロラ現象例について詳細な解析を進めている。
|